この曲に初めて出会ってから、僕自身が辛い時期に、CDを何度も何度も繰り返して聴きました。
僕の人生の中で、一番よく聴いた曲です。
そして、この曲を聴くことで、心が癒やされ、救われました。
そういう意味で、小田和正さんには本当に感謝しています。
また、それをきっかけに、小田さんの曲を聴いたり、ギターで弾き語りをしたりするようになりました。
【はじめに】
この曲は、明治安田生命の「しあわせな瞬間・フォトコンテスト」のCMでも使われており、誰もが一度は耳にしたことのある曲だと思います。
CMでは、幸せそうな写真がたくさん流れていました。
でも、この曲。
僕は、単純な「幸せの歌」ではないと思っています。
むしろ、深い哀しみから始まる歌です。
【終わる筈のない愛が途絶えた】
「終わる筈のない愛」
あなたにも覚えがありませんか?
燃えるような恋愛の真っ只中にいる時は、「この愛は一生続く!」と誰もが疑いません。
でも、そんな大恋愛が、いつしか途絶えてしまう。
「いのちが尽きる」と感じるほどの喪失感。
「きっとちがう」という言葉には、現実を認めたくない、信じたくない、そんな気持ちが込められているのでしょうか。
心が叫ぶほど、哀しいのです。
【ひとりでは生きてゆけなくて】
その現実を受け止めるために、また恋をする。
ぽっかりと空いた心の穴を埋めるように、自然と「また誰かを愛している」のかもしれません。
それだけ、失った愛が深かったということでしょう。
そして、「la la la……」。
僕は、この部分を聴くと、カーペンターズを思い出します。
小田さんはカーペンターズが好きで、「Yesterday Once More」をテレビ番組で歌ったこともあります。
カーペンターズの「Sing」の冒頭にも、「la la la……」に近い歌声があります。
ひょっとすると、何か影響を受けているのかもしれません。
【せつない嘘をついては】
ここは、僕には恋愛とは少し違って聞こえます。
というのも、この頃のオフコースには、メンバーの鈴木さんの脱退という大きな出来事があったからです。
学生時代に結成されたオフコース。
仲間と一緒に成し遂げようとしていた夢。
その夢が、鈴木さんの脱退によって叶わなくなった。
僕には、そんな意味合いも重なって聞こえます。
【誰のせいでもない】
別れを誰かのせいにするのではなく、自分自身を振り返る。
そこに、小田さんらしい優しさを感じます。
自分の器が小さかった。
それが悔しい。
でも、その思いさえ、うまく言葉にできない。
だからこそ、
「言葉にできない」
このタイトルが、ここで深く響いてきます。
【あなたに会えて】
長年一緒にいた恋人に別れを告げる時。
「今まで本当にありがとう。一生の宝物ができたよ。元気でね!」
そんなやりとりがあったのかもしれません。
別れは、とても哀しい。
でも最後に残ったのは、相手への感謝だった。
「あなたに会えて、本当によかった」。
そこまでたどり着いた時、この曲は最初とはまったく違った景色を見せてくれるように思います。
そして最後の「ウーーー」。
コンサートでも、小田さんはあの高い声を長ーく伸ばします。
酸欠になって、頭が「真っ白」になるそうです(笑)。
でも、「よし、どーだ!」と思いながら歌っているそうです(笑)。
あんなに切ない曲なのに、こんな話を聞くと、ちょっと笑ってしまいます。
【おわりに】
「いのちが尽きる」と感じるほどの苦しみを乗り越えて、
最後には、本当に「言葉にできない」ほどの喜びへ。
哀しみから始まって、最後は感謝へ。
だから、この曲は何度聴いても心に残るのかもしれません。
なんか、ベートーベンみたいですね(笑)。