20日の日曜日、渋谷で開催された1日限りのイベント、


【もやしカフェ】


はおかげさまで『盛況』という言葉しか思い当たらないほどの賑わいをみせました。ご来店、応援してくださった皆様本当にありがとうございました。


 午後12時から始まって、21時に閉店するまで常に満席の状態が続きました。来店されたお客さま、時には入りきれず外でお待ちになってもらいました。


 お客様はもちろん私やスタッフたちの知り合いも多かったのですが、3分の1ほどはこのコンセプトを知って興味を盛ってくれた一般のお客様であったような気がしました。入り口にポツンと置かれたポスター
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 この立て看板だけで地下のお店にきてしまうのだからやはり都会はすごいですね。入り口、店内は極力もやしの栽培室(ムロ)をイメージして“ありのままのもやし”を配置しました。
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 生きているもやしですから、すぐに緑化が始まってしまいます。これを見せて伝えることも重要です。

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 もやしに限らず、人間とこうした野菜は同じ世界に生きています。何物にも遮断されることなく互いに触れ合い居心地よく生活できる環境こそが“ありのまま”ではないでしょうか。私が日々感じるもやしの生命力溢れるムロの中の居心地の良さ、それを少しでもこの渋谷の地で形にしたかったのです。




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 何度もこのコラボカフェで、限定カフェを営んできた二人の調理スタッフも過去最大の客数と売上げに驚いていました。

 朝日新聞のO記者が取材にみえ、早速記事が21日付東京版14面に掲載され、翌日には埼玉版にも掲載されました。
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こちらがその記事です。
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 私はフロア兼もやし説明係として慣れないながらも多くのお客様とお話する機会を持てました。大変貴重な体験であり、もやしを食べるお客様の反応、表情の数々はもやし屋としての経験値を上げてくれたような気がしました。


 すべての料理にもやしを、そしてブラックマッペの新芽、埼玉県産大豆もやしと言った、ほとんど市場に流通されてない、見慣れないもやしを使ったのですが、それらの料理もとても好評で、残された方はほとんどいなかったように思います。特に大豆もやしのキッシュは一番人気で、夕方前早々に品切れになってしまいました。


 最も意外で斬新、荒々しい食材とも言える、


『ブラックマッペの新芽』。豆が新しいので時折発芽がしてないものがあり、硬い豆があって驚かれたお客様もいましたが、私はこの新芽が料理として使われたという形が残せただけで大きな意義があったと思います。何も真っ白に伸ばすことなくても、もやしとして食べられる。それも非常に味が強い・・ということを沢山の方が知っただけでももやしの歴史の中でも画期的な出来事であったはずです。


 私はこの『もやしカフェ』を飲食店として成功させようとは考えていません。あくまでも『もやしを伝える手段』の一つです。なので(写真はありませんが)今回の料理のレシピは店内の壁やボードに貼り付けて公開しました。そのレシピを携帯で写真を撮っているお客様もいました。

 反省点も少し挙げてみましょう。今回の集客がまったく読めなかったために、こちらも対応しきれず多くのお客様を待たせてしまいました。お待ちになっているお客様に、なにかお通しのようなものをお出ししてもよかったかなと思います。料理のレシピも紙に印刷してお客様に持たせてもよかったと思います。多くの食品会社、飲食店が躊躇う『情報開示』をこの『もやしカフェ』ではもう少し徹底してもよかったのでは、と思っています。


 沢山の方々が、ありのままのもやしを実際に食べて、見て、知ることができる。そんなコンセプトを持った


『もやしカフェ』


、イベントとしては大成功と言っても良いのでしょう。スタッフのみなさまもお疲れ様でした。


 ただこの『もやしカフェ』はお祭りではありません。飲食店経営者でない、もやし屋の私は今回実現したこの“形”をいかにしてその先に繋げていくか・・・・今はそればかりを考えています。

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