後はティショットだけ | 松山英樹応援ブログ

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スイング修正にケガも…試練に耐えた松山英樹の復活に期待

米ツアーで戦う松山英樹にとって、未勝利に終わった2017-18年シーズンは流れの悪い一年だったと思います。スタッツを分析すれば、例年に比べて良くなった部分、悪くなった部分があります。昨年に比べたら悪いほうが目立ちますが、極端にひどいという数字ではありません。数字上で良くなったのはパットで、悪くなったのはティーショットです。パットがスコアに貢献するストローク・ゲインド・パッティングがプラスになったのは2度目で、80位という順位は過去最高です。一方ティーショットがスコアに貢献したストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティー(SG・OT)は過去最低の80位。今まで10台、20台でしたから、今年いきなり悪くなったような感じを受けます。しかしドライバー平均飛距離は前年より1ヤード落ちただけの302ヤード(ランク48位)。フェアウエーキープ率61.69%(同95位)は、前年57.61%(同130位)より改善されていながらSG・OTは同24位から80位に大きく後退です。曲がり幅が大きくなったと思われ、数字上ティーショットが足を引っ張ったといえます。


フェードヒッターのイメージがある松山は昨オフにデビュー当時のドローやストレート系の弾道にしたくて、スイング修正に臨みました。それから手首をケガしてしばらくツアーを離脱。復帰した3月のパーマー招待でも本調子ではなかったのですが、その時に会場で話す機会がありました。練習場で見ているとバックスイングがヘッド1個分、アウトサイドに上がっているように見えたので聞いたところ、「アウトサイドではなくシャットに上げようとしている」という答えが返ってきました。そのスイング修正もあって波に乗れなかったのかもしれません。

■プロには波がある

それでも終盤にはスイングプレーンが昨年の松山のように1ピースに戻り、プレーオフ最終戦まで戦ったのはさすがだと思います。松山のイメージの中では、プロ入りしたばかりのドローが打ちやすいスイングを求めたわけですが、試合では試行錯誤が続いてなかなかうまく打てなかった。ケガの他にエースドライバーが決まらなかったり、米ツアーで一緒に戦ってきた進藤大典キャディーとの契約を解消するなど色々な事に挑戦しています。アイアンやグリーン回りは抜群の安定感を誇り、スタッツを見る限りあとはティショットだけなのです。秋に日本ツアー2試合に出場して成績が振るわず、その後渡米したヒーロー・ワールドチャレンジが最下位ですからファンも心配しているでしょう。しかし、世界ランク1位に立つB・ケプカも昨年のヒーロー・ワールドチャレンジ、年明けのチャンピオンズが最下位。その後ケガで長期ツアーを離れましたが、復帰してから全米オープン、全米プロのメジャー2勝です。選手には波があり、復活のヒントさえつかめばすぐに勝つだけの実績、実力が松山にはあります。年明けはソニーオープンから出場予定で、どんなゴルフを見せてくれるかが楽しみです。
(11月6日日刊ゲンダイ紙面より抜粋)