松山英樹はなぜ最新ドライバーを使わないのか | 松山英樹応援ブログ

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松山英樹プロはアマの頃もプロになってからも使用クラブに大きな変更はありません。ドライバーとFW、アイアンはスリクソン。ユーティリティだけ何故かブリヂストンのツアーステージを使っています。具体的なモデル名を挙げると、
ドライバー:スリクソンZR-30
3W   :スリクソンZ525
UT   :BSツアーステージX-UT(19度)
3~9、PW: スリクソン Z925
AW、LW :クリーブランドCG17(52度、59度)
パター  :キャメロンプロトタイプ
セッティングを見ておやっと思った人もいるでしょう。ドライバー以外は最新モデルなのに、松山プロは5年前のドライバーをわざわざ使っているのです。このZR-30はハードヒッターに人気のモデルで、諸藤勝次プロも使っています。ではなぜこのドライバーを使っているのか?ヘッドの重心特性を考えるとZR-30は松山プロと非常に相性が良いのが窺えます。ヘッドスペックを紹介すると
体積      420.3cc
慣性モーメント 3957gcm2
ライ角     58度
重心距離    37.4mm
重心高     31.1mm
重心高2    23.5mm
重心角     20.1度
特筆すべきは重心高が低いこと(重心高2の数値が大きい)。これによりオートマチックに低スピン弾道が打ちやすい。ヘッドスピードが速くない人にはボールが上がりづらい反面、ヘッドスピード50m/s以上の人には吹き上がりを抑えてくれるので安心感があります。そして重心距離に対し重心深度が浅い。スピンを減らせるスペックです。重心角(重心アングル)が小さいので叩きにいった時に引っかかりづらい。アマチュアには捕まりづらく上がりづらいドライバーですが、ヘッドスピードが速いプロには非常に使い勝手が良いのです。松山プロはドライバーの打点が先っぽよりになってますがZR-30は重心位置がほぼセンター。先っぽで捕えてもチーピンが出づらいことも気に入っているのでしょう。

最新モデルZ925はZR-30と重心位置が似ていますが、重心の低さはZR-30に軍配が上がります。またZ925はヘッド体積が380ccとコンパクトで重心距離も短く重心深度は深めです。このためZR-30に比べるとスピンが掛かりやすい(吹け上がりやすい)。松山プロもスピン量が自分にマッチしなかったことが使用に至らなかった理由と思われます。市販ドライバーの多くはヘッドスピードが並外れて速い人向けには設計されていません。そんなユーザーは少ないからです。このためヘッドスピードが50m/s以上のプロは、最新ドライバーが必ずしも最も飛ぶドライバ-にならないのです。http://www.analyze2005.com/mkblogneo/?p=5622(2013.7.24「マーク金井の書かずにはいられないNeo」)