楽して生きたいとは思わないが、楽に生きたいとは思う。
感じ方は心のアンテナの向きで如何様にも変わる。
この歳になり、漸く脱力する感覚がつかめてきた。
とにかく今日1日を存分に生きる。
考えても仕方がない事は考えない。
人の数だけ都合と事情があるから、何ごとも思い通りにいくはずがない。
1日に出来ることは限られている。
生涯でやり遂げられることも、それほど多くない気がする。
だから、あれもこれもやろうとするより、一つ一つのことをきちんと終わらせるようにしている。
忙しさは昔より増したが、不思議と辛いと思わなくなってきた。
こうあるべき、こうでなければいけないという固定概念を捨てると、身が軽くなって生きやすくなる。
歳をとってこそ分かる楽しみが、どんどん増えてきた。
毎日同じルーティンの繰り返しでも、ちょっとした工夫で如何様にも見え方がかわってくる。
中年のほんわりとした幸福感も悪くない。
自分らしく煩悩を脇に抱えたまま、涅槃の境地を目指す。