うつ うめを連れて藤沢にある日大動物病院に、放射線治療を受けにやってきた。
担当医の説明を聴き、非常に厳しい状態であること再認識する。淡々と丁寧に説明して下さった。
重篤な患者の立場になってみると、どの様な話し方が相手を傷つけずに、安心させられることが出来るのか勉強になる。
隣の診察室から出てきた女性が、茫然自失といった感じで、私の目の前をフラフラしながら歩いていた。 その気持ちはわかる。
考えて、どうにかなる事だけ考える。
後ろ向きな感情に囚われたら、自分自身を壊すことになるから。
昼過ぎまで掛かりそうなので、うめを家族に託し、恵比寿のスタジオに急行。不思議な朝だった。
ざわつく気持ちを切り替えて、人の痛みを癒す仕事に戻る。
痛みを知ることは、他者の痛みを理解し、それを緩和する糧になる。そうやって還元できるようになれば、負の経験も無駄にはならないと信じている。