繰り返し | 伊藤和磨オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 スタジオの片付けをしながら、久しぶりに代表(サッカー)の試合を観た。
試合内容やピッチで体を張っている選手の事をとやかく言う気はないが、あの試合で腹から愉しめるのは素人の「ファン」だけで、真面目に日本サッカーの将来について考えている「サポーター」たち(関係者を含め)にとっては、手放しで喜べる内容ではなかったように感じる。
あのマッチメイクとスターティングメンバーの顔ぶれ、お祭り騒ぎの解説者たちの声を聞いていて、「本当にこれでいいの???また、同じことを繰り返すわけ?」と思ったのは、私だけだろうか。予選落ちしたときのメンバーを、ほぼそのまま復活させて臨んだ試合に、新鮮味も将来性も感じない。

ネイマールから「日本の選手は弱いのに格好つけていた。自分たちの方が必死に闘っていた」と批判されたが、彼の指摘は当を得ている。

スポンサーとテレビ局、広告代理店の宣伝と利益のために組まれる国内での「お祭り試合」の数々。
招待された国は、綺麗に整備されたグランドと満員のスタジアムで仕事をした後、お買い物を満喫して帰国する。昔から日本にやってくるチームの半分は、観光気分でやってきた。勝ってもメリットがない試合で、怪我を覚悟でガチに闘うケースは少ない。

 野球の試合で10対0になったら、誰がヒットを打とうが、ホームランを打とうが、どうでもよくなるのと同じように、昨日の試合も戦意喪失した相手に誰が点を決めようが、どうでもよかった。1-4で負けても、ブラジル戦で1点獲った方が価値がある。
格上の相手から得点してこそ評価できるのであって、格下で試合結果がみえている相手に得点しても評価できない。

 金にならないから、これからも絶対に変わらないのだろうが、本当に強化をしようと考えているのであれば、とにかく他国に出掛けて行って、アウェーの厳しい環境の中で沢山試合経験を積むべきだ。
お花畑のようなステージで、タレント扱いされながら試合をしたって強くはならない。
昨夜のような試合を100試合組んでも意味はない。金儲けの道具として代表を操っている企業に金が落ちるだけ。

 この国にスポーツが文化として根付かない理由は幾つもあるが、低俗なマスコミと金儲けを優先するスポンサー企業(広告代理店)の影響は大きい。
(純粋にスポーツを応援している企業も沢山あり、そうした企業が増えてきている)

セルジオのように、本当のことをいう専門家はテレビから消えていく。
残るのは、歯の浮くようなちゃらけた事を言って騒ぐ専門家たちだけ。

「野球人」の真似して、「サッカー人」と自称する解説者の方々へ。
そろそろ、ほんとうの事を言ってくれませんか?
「こんなんじゃ日本のサッカーは強くならないです。同じ過ちを繰り返すべきじゃない。このままではロシア杯でも同じ結果になる」と。