これはまだ、私がペット不可の物件に住んでいた時の事です。
やや肌寒い日でした。
定時上がりで帰ろうとした時、職場の駐車場で仔猫の鳴いている声が聞こえました。
叫ぶように、母親を呼ぶ鳴き声からは必死な様子が窺えました。
どこにいるのかわからず、うろうろとしていると、一際大きく聞こえた軽トラの前でしゃがみます。
居ました。
お わ か り だ ろ う か ?
もう一度、見てみよう。
うわぁぁあああ!!!
こんなとこに居たら、うっかりミンチになってしまう!!
そう焦った私は、車の持ち主の所に走り、説明しました。
「走ってりゃその内出るやろ」
いやいやいや!!
おっちゃぁあああん!!!?
捕まえるから!!
夫に遅くなる旨を連絡すると、捕獲に来てくれると言うので待機。
おっちゃんに車のカギを開けてもらって、シートを外して追い出したところを捕獲!!
車に置きっぱなしにしていたタオルで包みました。
あああああ、もう、ちっちゃい!!
タオルで包んだまま手提げに突っ込み(手提げの中身は後部座席にぶちまけ)膝の上に置くと、その足で必要なものを買いに走りました。

家に戻り、とりあえず汚れて冷えた身体を温めようと風呂場で洗面器にお湯を張り、仔猫をゆっくりとお湯にいれました。
大人しくお湯につけられた仔猫の身体から緊張が抜けてゆき、気持ち良さそうに目を瞑ります。
猫用シャンプーで洗った後、タオルドライしてドライヤーの風を当てても大人しくされるがままでした。
そうしてやっとご飯タイムです。
よほどお腹が空いていたのでしょう。
必死です。
ミルクも飲みます。
お腹が一杯になったのか
うろうろ
落ち着ける場所を探して
眠気に勝てずうつらうつら
あ、ちょうど良く挟まる場所見つけた?
こちらで用意したベッドへinしていただきました。
ぽわぽわじゃのう。
しかし、落ち着かなかったのか、少しすると出せ出せとケージの隙間から無理矢理出ようとするので出しました。
そうしたら
これですよ。
爆睡。
くっついて寝たい甘えん坊ちゃんでした。

三日後、この子は、長く飼ってた犬が他界して気落ちしていた職場のおば様に引き取られました。
元気にやんちゃに育っています。