コロナで世間が
パニックに襲われたことを
時々、思い出す。

あの頃は大変だったナー。
マスクをしてないと犯罪人のように睨まれたり……

母は認知症で自宅介護の真っ只中。
高齢なのでワクチンは危険、というお医者様の判断により、我が家は病院と化した。
母にとって、最も安全な場所だということで。
広い家だから良かったけど、一週間に延べ20人くらいの医療従事者が出入りしていた。
マスク、マスク、マスクの人々。
私の仕事の関係者は全員仕事場で会うことにしてもらった。

目に見えないウイルスに、みんな怯えていた。
知り合いの中には、がんとしてマスクをせず、電車にもバスにも乗り仕事を続けていた人がいた。
コロナにマスクは必要ない、という持論。確かにその人は、コロナにならなかったけど……
怒鳴られたり喧嘩などは多々あったらしいが、殴られずにすんだ。
仲間達はどんなに心配したことか……
たかがマスクといえども、しないという勇気?蛮行?は大したもんだ。

コロナで酷い目にあった方には申し訳ないが、お化粧の上半分だけというのは、随分楽だった。
下半分はファンデーションも塗らず、口紅もなし。
昔は目上の方に会ったら、マスクを取ってアイサツというマナーがあったが、そんなのがあったら下半分はノッペラボー。大慌てしただろう。
でもマスクを洋服の色に合わせたり、レースをつけてみたり、それなりのお洒落を楽しんだ。

災難に襲われた時、
普通に振る舞うのが唯一、庶民の抵抗だ。

若い人がマスクに慣れちゃって、外す時はパンツを脱ぐほど恥ずかしかった、と言ってたけど、わからんではない。
初めてマスクを取って会った時、ずいぶん印象の違った人がいた。

私がまだスターだった時、風邪をひいていたのでマスクをしていた。
エレベーターの中で、

「そんな顔隠さなくたって、見たくなんかないわよ」

女の人にマスクを引きはがされた。
その恐かったこと! ((((;゚_゚))))
恐怖感は今でもベットリ心の中に貼り付いている。
あの人は、幸せではなかったのかな。

人気があるということは、アンチもそれだけ多いということだ。
私は今でも、出来うる限りマスクはしない。
正々堂々としていたいのだ。
お洒落にマスクは似合わない。
 
我が家のヌードの彫刻にマスクをさせたら、妙に色っぽかった。

エヘヘ、ちょっと隠すのが、よろしいのだ。

犬がしつこく吠えたてた。

 

彼は、オスだった。