20XX年5月18日 21:12
■さようなら
さようなら。
3丁目の古びたマンションの1階にある
この仮店舗とついにお別れの日が来た。
みんなで集まって片付けたりすることもない。
夕刊に向かうといつものように
電話番のおじさんと専業の村田さんがいる。
なんだからガラーンとしていた。
いつもの山積みのチラシはない。
きっともう新しいお店にあるんだろう。
夕刊を終えて戻ると誰もいない。
乱雑に新聞と雨よけに使った
ゴミ袋が散らばっている。
いつもよりインクの匂いがした。
下町の雰囲気の商店街を抜け、
新しいお店を目指した。
新しいお店は明るくてきれいで
台も棚も大きい。
明日からどんな配達に変わるんだろう
初日から雨はやめてね。