新聞奨学生をやり切った先輩に出会う | 18歳の新聞配達奮闘記

18歳の新聞配達奮闘記

15年以上前、18歳の私が書いていた1年間の日記✏️上京、新聞配達、学校、ルームシェア。初めてのことばかりの毎日。あとから書き足した記事も一部あり。


20XX年4月15日 20:35


■ガイダンス



今日は学校で新聞奨学生の為の

ガイダンスがあった。

いろんな人に会いたかったので参加してきた。


先生と奨学生だった卒業生の男の先輩との対談だった。


本当に行って良かった。



なんだかはじめの方泣きそうになってた。

理由はないけどなんか泣きそうだった。


私の学校は奨学生が多い。

働きやすい授業時間だし

話もよく聞いてくれる。


私は販売所で相談できる人が

まだいないことを話すと

「何かあったときは先生に言うように」

と言ってくれてすごく安心した。


卒業生の方は日経新聞の奨学生で

400部以上配っていたらしい。

多い人だと600部あるとか。


でも同じ奨学生の仲間が多くて励まし合い、

なんとか両立ができていたとのこと。


共感したことがあった。



ひとつは辞める話。

『人の目を気にしてしまう』と言うこと。

弱い人間に思われるんじゃないか。

どれだけ大変かなんて

やっている人にしかわからない。


だから私は続けることよりも

辞めることのほうが勇気がいると思う。



あとひとつ。

『入っていて当たり前』

誰だって新聞が入っているのは当たり前で、

入っていることに感動はしないだろう。

入っていなければ遅いと思うけれど。


自分が一番わかってる。

でも一生懸命やってるから少し待って!

思ってても言えない。

いいことはほんの少ししかないし

身体はボロボロだし。

でもその分強くなる。


そういえばお偉いさんは

新聞配達をしていた人が多いみたい。


ホリエモンもしていたって聞いた。

偉くなるには

努力しなければダメだよね、やっぱり。



卒業生の方は大きな夢に向かっていた。

そのために学校に通った2年間だけではなく、

今も頑張っている。



その姿勢や考えが

とてもかっこよくて励まされた。



強気に、もう少し気楽に

頑張ってみようと思った。





帰って夕刊に向かう。

久しぶりに晴れ間が差した。

なんだか元気が出て自転車が軽い。



所長が

「夕刊は早くなってきたな。」

と言ってくれた。



まだ大丈夫。まだやれる。

そんな風に思えた1日だった。