こんにちは。Dr.りょーせつです。
コロナウイルスが拡大しています。
病院も医療崩壊と騒がれていますが、緊急事態制限で店が閉まり、人の移動も制限されています。
武漢でウイルスが出た当初、ここまで大変なことになるとは誰もが予測していませんでした。
パンデミックも文明社会の人類なら抑えられるという淡い期待もありましたが、自然の猛威は人間には抗いようがないということがまざまざと見せつけられました。
私達はコロナに対してどのように対応するべきでしょうか。
既にテレビなどで十分に報道されているように、子供や若く基礎疾患のない方は軽症で済むことが多いようです。
しかし、高齢者や基礎疾患がある方の死亡率は高く、特に80代では12-13%の死亡率があります。
過剰に怖がることはよくありませんが、特定の年代とはいえ、8人に1人が亡くなる病気というのは、ちょっと放っておいていいものではありません。
コロナ予防の対応は、やはりきちんとマスクを付けること、手洗い・アルコール消毒をすること、そして大人数での会食を行わないことに尽きます。それ以外のウルトラCの方法はありません。
逆に、すべての外食を中止する必要はありません。家族との会食や一人での外食は安全と言えるでしょう。
20時までに食べなさいということではなく、22時であろうが昼間であろうが家族以外との会食はリスクになります。
現在コロナに対して出ている希望の光はワクチンです。
ワクチンに対して治験を十分にしていないために、心配や不安の声が上がっています。
確かに十分な準備がされているとは言えない薬ではありますが、先行してアメリカ等で投与されている結果を見ると、軽度の副作用はやや多いものの重大なものは非常に稀で、また有効率は高そうな印象です。
日本で投与されるまでに新しい知見が出る可能性もありますが、今の所では一定の効果が期待される、接種が勧められるワクチンであると思われます。
しかし、たとえワクチンが一定の成果を上げたとしても、コロナはまだまだあと1-2年は続くでしょう。
たとえ収束したとしても、私達の生活は大きく変わるかもしれません。
こういった時に、一番怖いのは以前から孤立している方が更に孤独感を覚え、自殺に結びつくことです。
実際、日本でも第二波の時に女性の自殺率が16%上昇しました。女優の竹内結子さんもこの前後で亡くなりました。
経済的な困窮で亡くなる方もあるのでしょうが、人と会わなくなることで自分の存在意義がわからなくなったり、ストレスを発散できなくなったりということが背景にあると指摘されています。
孤立を深めていく地域の高齢者、子育てしているママさんたち、そういった方にぜひ声をかけてあげましょう。
今、地域で生きる私達にできることは、たとえ物理的な距離が離れていくとしても、人は一人ではないと心は近くに寄り添い続けることであると思います。
Dr.りょーせつ
松阪厚生病院の横で診療を続けている。
ひっそりと生きていたのに最近世間に猟師として名前が出てしまった。
コロナ対策で50連勤中。