男子については、

昨秋のOQTで五輪出場権を

得ていたわけで

今回のVNLは通常14人の選手登録が

オリンピックだと12人に減るという

理不尽極まりないかつ

命を懸けて、命を削って

スポーツに打ち込んでいる

アスリートのことなんて

一片も考えていないルールのために

選考の意味合いが強い大会でありました。

 

フィリップ・ブラン監督。

 

中垣内監督時に

コーチとして招聘され、

新体制が発足したと思ったら

中垣内が自動車事故起こして

いきなり監督代行したりとか

あったけど、

一貫して戦術面・強化面で

その存在感は大きく

現在の男子バレーの躍進は

この人なくしては語ることは

できないでしょう。

 

藤井くんしかり

石川くんしかり

西田くんしかり

関田くんしかり

高橋藍くんしかり、

今いるすべての選手の

個々の能力の結集が

今の全日本男子躍進の

原動力であるけど、

ブランなくして現状は語れない。

これは間違いのないことです。

 

今期で全日本の監督は辞め

今後は韓国のクラブチームの

監督に就任するとか。

まあ、どういういきさつが

あったのか、知る由もないけど、

願わくば次期日本監督を続けて

もらえたら、と思っていましたよ。

 

『思っていた』

と過去形なのでね。

 

選手の選考にあたっては

誰を選考しても

どこからか、誰からかは

いろいろと疑問を呈されたり

不満を口にされたり

するでしょう。

選考する側の運命なのだと。

 

今回特に注目されたのは

『リベロ』をどちらにするかです。

 

山本くんと小川くん。

どちらも『智大』で同世代、

かつどちらも日本が誇る

世界レベルのリベロ。

ここまでかぶることってある!?

ってくらい運命の二人だと

思っています。

 

しかしそのプレーぶりは正反対で

山本くんが地味で堅実、

小川くんが派手で華やか。

そんな印象です。

 

今回その二人のうち

一人を選ばなければならない。

大きなテーマだったと思います。

 

ブランは公平に選考したと

言っています。

結果的に山本くんが選考された

わけですが、

 

二人の差はとてもすごい小さい

 

とも言っています。

 

ここでいくつか疑念が湧いてきます。

 

本当に公平だったか?

と、

とてもすごい小さい差ってなんだ?

です。

 

はっきり言いますと、

うちは小川くん推しです。

 

もちろん山本くんもスゴイです。

どっちが選ばれたとしても

納得する、と思っていました。

 

ところがね、実際大会が始まって

すべてではないけども

なんか小川くんが出る試合って

控え選手中心でなおかつ

ポーランドやイタリアなど

捨て試合ばかりで。

一方の山本くんは、

基本、レギュラーメンバーの時ばかり

出場していました。

まあ、ポーランド戦は

クレクがいたから

小川くん出場でよかったんだけど。

 

小川くんがコートにいると

相手チームは

小川くんのレセプション能力の

高いことを知っているから

極端にサーブを外してきます。

これはVプレミアリーグを

見に行くとさらに顕著になる。

まず小川くんは外してくる。

間違って小川くんに打っちゃうと

まずAパスで返ってきて

コンビなりで一発で終了。

いや、これ大げさでなく

笑っちゃうほど

小川くんに行った時の

Aパス返球率と

一発で終わる率が

高いこと高いこと(^▽^)

こりゃ外すわ、と納得します。

 

これを国際試合でもやられるというね。

まあ相手もバケモンなんで

すべてではなく、

サーブが行ってエースを取られる

こともありますけどね。

そんなこんなで

レセプションに関するアピールが

極端に少なくなる印象なんですよ。

 

で、それを知っている

ウルフドッグスで

ずっと同じチームだった

ポーランドのクレクが

“あえて”小川くんに向けて

サーブを打っているのが

見え見えでね( ´艸`)

レセプションが強みの小川くんが

レセプションでアピールできないのを

ちゃんとわかってて、

そのアピールのために小川くんに向けて

サーブを打っているのが

よーくわかりました(^▽^)

 

クレクといえば

ポーランドの主力選手で

今はレオンというさらなる

バケモンがいて、

昨年のVNLでも

カチュマレクがオポジットとして

活躍してたので

徐々に世代交代が進む中で

特にその姿勢というものが

多くの選手に影響を与えてて、

Vプレミアリーグの

ウルフドッグスの試合を見に行った時

クレクはオポジットなので

基本、サーブレシーブはしない、

はずなのに、

自分のサーブ練習もそこそこに

コートの中に入って

相手のサーブを受け始めました。

…クレク、すげぇな、

と感動しました。

通常しないことも疎かにせず、

意識高くすべてのことに打ち込む。

その人格からも

日本でも大人気の選手ですが、

今シーズンでウルフドッグスを

退団し、ポーランドに戻るとのこと。

帰る際には奥さんともども

日本を第二の家と言ってくれました。

そしてまた帰ってくると(^▽^)

小川くんともとっても仲が良く

去年のVNLで日本と対戦した時は

試合後、小川くんがクレクに

ファンが作ったカチューシャを

頭につけてもらってましたね( ´艸`)

 

そんな間柄だから

小川くんのアピールのためにも

あえて小川くんに向けて

サーブを打ってたんじゃないかな、

そう思います(^_^)

 

監督は公正に、とか公平に、

とか言ってたけど、

(すべてじゃないけど)

勝ち試合に、

あるいはレギュラーメンバーの時に

試合に出なくてどうして公平か?

ということは最初から感じていました。

まあ最初の週は

石川くんも藍くんもいなかったので

2週目の福岡ラウンドから、

いや、1週目の4戦目、

イタリア戦でサブメンバー中心で

いった時からかな。

以降、小川くんが出る試合は

サブが多かった。

 

一方の山本くんの場合は

基本勝ちにいく試合で

常にレギュラーメンバー。

まあ途中で確信しましたよ。

これは初めっから山本くんを

選考するつもりなんだろうと。

 

山本くんを地味で堅実、

小川くんを派手で華やか、

と書きましたが、

悪い意味ではなくて

山本くんは『ザ・リベロ』で

盤石の土台、という感じ。

きっちり自分の仕事をこなして

後方からコート内を鼓舞する。

小川くんの場合は、

コート内を派手に動き回り

場合によってはセッターに代わって

トスも上げられる。

多分、やろうと思えば

クイックも上げられるでしょう。

実際、大学時代の動画とか見ると

リベロでクイックのトス上げてたり

しますし。

 

解説してた福澤が

相手の攻撃を読んで

素早く対応した、確かその時は

山本くんだったとは思いますが、

『相手のチームはこういう動きを

“ニンジャ”と言うんですよね』

と言っていましたが、

まさに『ハイキュー!!』の『日向』、

『ニンジャショーヨー』が

小川くんである、

という印象です。

 

レセプション・ディグが

ほぼ変わらない能力なら

『トス』という武器のある

小川くんの方が

アドバンテージがあるんじゃないか!?

何より、見てて面白い!

いや山本くんが面白くないんじゃなくて

同じだけすごいのはわかってて、

それでも、

『東京五輪』という自国開催の

オリンピックに出てるのならば、

その能力もほぼ同じだと言うならば、

多少、日本的な温情が入っても

文句を言う人は少ないんじゃないか。

ブラン監督はフランス人なので、

そんな日本人的感傷はないのかもだけど、

少しは汲んで欲しかったなと、

初めから監督の中では決めてたこと。

なのに、公平・公正に選考した

なんていう詭弁を弄するところに

ちょっと嫌悪感が生じてしまったことも

正直なところ。

監督の好みで選ぶ選手が変わることは

ままあること。

山本くんの方が、

ブラン監督の思い描く戦術に

よりマッチする存在であったのだろうと

思うのですが、

ブラン監督の言うことが

詭弁に感じられて…。

 

そのとてもすごい小さい差って

言えるものなら

なんだか言ってくれよ!

選考落ちた選手のためによ!

その差を埋めるから!

と思うわけです…。

 

もちろん、選出された選手たちには

一切責任もないし、

言うまでもないけど、

選出されなかった選手たちのためにも

死ぬ気でメダルを取りに行くと

思うけど、

単に選ばれなかった、

ではなくて

本音が見え隠れしている感じで

興ざめしちゃった感はある。

 

そもそも、12人しか入れられない

ことが問題であって、

リザーブも1人で、

代えたら代えられた選手は

選手村からも出ていかなければ

ならないとのこと。

 

だったら通常の世界大会も

12人にしたら!?

いや、ほとんどの選手が

命をかけて、命を削って、

何かを犠牲にして

スポーツに打ち込んでいる。

スポーツはしていたけども

そこまで打ち込めなかったから

アスリートの気持ちを

想像することはできないけど、

これからスポーツをやろうと

思っている子どもたち、

バレーはやりたいけど

身長低いから諦めようと

思っている子どもたち、

そんな子どもたちに

少しでもオリンピックの

門戸が開かれるよう

オリンピックのルールを変えて欲しい。

 

なるべく選手の数を少なくして

経費を抑えようとか、

自分たちに返ってくる取り分を

少しでも多くとか、

考えてないで

いろんなところで

愚にもつかないきれいごとばかり

言ってんだったら

そのくらい変えてみたら

どうなのよ。

 

少なくとも

12人のままならば

リザーブを4人にして

試合ごとに登録メンバーを

変えられるとか、

14人にしてリザーブは

2人までとか、

命や人生かけて打ち込んできたのに

余りにも切なすぎる。

 

小川くんも20代後半に差し掛かる。

まだまだできると思ってるし、

ジェイテクトへの移籍の

発表もあったので

すぐ引退することはないだろう

とは思うけど、

もう4年、次のロスまで

モチベーションを維持できるかどうか。

次の世代のためにも

代表引退、なんて選択も

ありうるかも、と感じています。

 

もうちょっと書いちゃうと、

今週の月曜日に

オリンピックメンバーの

発表がありました。

その前日、日曜日に

予選リーグの最終戦、

対アメリカ戦があったわけですが、

前日のフランス戦が激闘で

石川くんが神懸かり的な大活躍、

ただ、藍くんが体調不良で

メンバーから外れ、

西田くんもフランス戦の序盤に

体調不良で交代していました。

もうすでに世界ランク5位以内を

確定し、VNLでの決勝リーグ

進出も決めていたので

最終戦は石川くんも休ませて欲しい

と思っていたところ

サブメンバー中心の布陣で

アメリカ戦は挑んでいました。

その中に小川くんやラリーも

いたわけですが、

チーム内ではもう前の週には

選考メンバーの発表があったとのこと。

ということは、

この試合に挑んだ時点で

小川くんもラリーも

オリンピックには出られないことを

わかっていたことに…。(´;ω;`)

 

リアルタイムで見ていた時は

我々は当然、そんなこと

知らずに見ていたわけで。

 

アメリカもそもそも

そんなに力を入れていなかったので

サブメンバー中心の構成

ではあったんですが、

昨秋のOQTも同じような

シチュエーションで

フルセット負け。

今回は宮浦の神懸かり的活躍も

あってストレート勝ち!

結果的にこれが

日本を世界ランク2位まで

引き上げる要因になったわけですが、

翌日にメンバーの公式発表があって、

傷心の中、もしかしたら

小川くんの代表での最後の試合かもと

いろいろな感情を持って

夜、帰宅してからもう一度

見直しました。

小川くんはもちろん、

同じようにメンバーから外れた

エバデダン・ラリーも

光り輝くプレーをしていました。

 

もうこの時には

メンバーに入れないことを

わかっていながら、

でもチームのために

下手な試合はできないと

全力の献身ぶりに

涙が出そうになって…。(´;ω;`)

 

サブメンバー同士の

戦いではあったけど、

アメリカ相手に、

しかもストレートで勝ったという

記録はずっと残るし、

間違いなく、今大会の

ベストマッチであると

感じました。

 

気持ちよく応援できない

心境になってしまって

思わず書き込んでしまった。

すいません。