あの日から、3年がたった。
前のバンドの解散ライブを控え、集中するために家に帰らず宿泊先のビジネスホテルのテレビで見た嘘みたいな本当の映像。
自分の無力さと、どうしようもない悲しみにくれたこと。
忘れてはならない、2011年3月11日。
僕は少しは成長できただろうか、生きてることに安心してはいないだろうか。
暮らしの中で、こんな大きなテーマを毎日寝る前に考えてたら、きっと上手に生きて行けない。
だからこそ、今日みたいな日は時間の許す限り考えたり、調べたりするようにしている。

去年は被災地で歌を歌った。
現地の方々から聞いた本当の話に、何も言葉が出なかった。
震災で家族を失った先輩と再会できた。
「俺は大丈夫、もうすっかり元気だよ」
その言葉の重みと、あえて隠してくれた本当の気持ちに、僕は「そうですか、良かったです」としか言えなかった。
今所属しているレーベルで全国から募金を集め、被災した子供達に楽器を持っていった。
小さな女の子にギターを教えてあげた。
「将来のロックスターに音楽は届いたかな?」なんて皆と話をしながら、僕達は子供達と「必ず、また会いに行くからな」と花束みたいな約束をした。

今夜も時間は流れてる。
カッコ悪いが、最近は自分のことで精一杯だ。
でも、忘れてないからな。

こうやって僕の毎日は続いて行く。
無力だ、くそったれ。
悔しい。