僕だけかもしれないが中学、高校生の時の友達は、社会人になってから出来た友達とは何か少し違う気がする。

多感な思春期を一緒に過ごしているためか、人生観や性格にまで友達の影響が出る気がする。

中高の友達は【自分】と言う柱の芯の中にいる感じだろうか。

とある奴とは高校卒業後も毎週のように遊び、彼女よりもよく会っていた。カラオケやファミレスで夜を明かしたのも一回や二回ではない。

とある奴とは元々の性格が合わなかったのか、政治理念から昼飯のメニュー決めに至るまで、ケンカに発展した。でも、妙に馬が合った。

とある奴とは保育園の頃から一緒の腐れ縁で電話で呼び出して、色んなところに連れ回したけど、なんだかんだ言いつつ、一緒に付き合ってくれた。

そんな友達も、結婚や転職、引っ越しで少しずつ距離が出てくる。

寂しい気持ちや懐かしむ気持ちももちろんある。
でも、諦めの気持ちが一番大きいのかもしれない。

結婚したから。もう大人になったから。


眉月じゅんさんの『恋は雨上がりのように』を読んだ。

ファミレスの万年店長 近藤正巳は大学の頃の同級生で作家になった 九条ちひろと10年ぶりに飲みに行く。

大人というワードを使う近藤に九条は別れ間際、

「俺たちは大人じゃねえよ、同級生だろ」と声をかけて去る。

どんなに時に経ったとしても、一緒に過ごした時は消えないものだと思いたい。