どうしてカゼが治るのか?その2
「どうしてカゼが治るのか?」
第2幕
カゼのウイルスがやってきた
空気の通り道である鼻や口からウイルスが侵入
カゼのウイルスが(非自己抗原)が
からだの中に入ってくると、
細胞に感染するカゼのウイルスもいますが、
マクロファージ(大食い細胞)に食べられ
てしまうカゼのウイルスもいます。
「私のからだ」の中の細胞は、みな「私」の
目印を持った細胞たちでした。
ところが、細胞がカゼのウイルスに感染すると、
ウイルスの断片という余分なものくっついて
しまったために「私の細胞」であることを
証明できなくしまうのですね。
この現象を「自己の非自己化」というそうです。
こうして「私の細胞」でなくなってしまった
ウイルス感染細胞は、
殺し屋(キラーT細胞)に殺害されるのを待ちます。
「もう仲間じゃないから早く食べて~」
しかしながら眠っていて、行動を起こさない
殺し屋(キラーT細胞)
この段階では殺し屋は
眠ったままで、総司令官がカツを入れ
ないと殺し屋として働かないのです。
私ではない「細胞」を傷害する殺し屋は
どのようにして自分の役割に
目覚めるのでしょう。
場面はかわって
マクロファージー(大食い細胞)
は全体の組織の中に存在する細胞ですが、
外から侵入する異物を捕まえて食べてしまおうと
待ち構えています。
マクロファージー(大食い細胞)
全体の組織の中に存在するマクロファージは
つかまえたウイルス(非自己抗原)を噛みちぎり、
そのかけら(抗原断片)を
総司令官(ヘルパーT細胞)に
ささげるかのように提示する。
この過程を(抗原提示)というそうです。
鉄砲名人(B細胞)
鉄砲名人(B細胞)
鉄砲名人も、リンパ節などに住んでおり、
血液中を流れ、全身をパトロールして
体内の異物(抗原)を捕らえて細胞内に取り込み、
消化して、マクロファージと同じように
抗原の断片をのせて
総司令官(ヘルパーT細胞)に提示する。
戦闘前の情報提示
総司令官(ヘルパーT細胞)
B細胞とマクロファージはウイルスの断片提示する
断片を分析する総司令官
抗原のかけら(抗原断片)を提示された総司令官
(ヘルパーT細胞)は、そのかけらを調べて、
「これは私の仲間ではない!非自己だ!」と認識すると、
抗原をやっつけるべく活動の準備をするが、
プライドの高い総司令官は直ぐには攻撃の開始はしない。
総司令官(ヘルパーT細胞)
実動部隊が「早く、お指示を」といっても命令を出さない。
なぜなら、マクロファージ(大食細胞)や鉄砲名人(B細胞)、
キラーT細胞といった実動部隊が本当に戦う気持ちが
あるかどうか見えないからだ。
もう少し別の刺激がなければ指令を出すわけにはいかない。
たとえば、親愛の握手、あるいはキスのような刺激である。
実動部隊「早く、お指示を」!
そして、いよいよ総司令官の攻撃命令が!
つづきは次回!
「どうしてカゼが治るのか?」
第3幕
最終回
つづきは次回!
ではまた次回まで、ボナペティ!
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