どうしてカゼが治るのか?その1
どうしてカゼが治るのか?
毎年私たちを悩ますカゼ。
私たちの免疫力が弱まっていなければ、
通常は1週間ぐらい安静にしていれば治ってしまいます。
その仕組みを理解することにより栄養摂取の重要性が
理解できると思います。
萩原清文先生の書かれた免疫学の本を手がかりに、
免疫の仕組み「どうしてカゼが治るのか?」を
マンガで試みてみました。
題して免疫劇場。
免疫劇場
出演者の紹介
病原体
(ウイルス軍団)
アデノウイルス:俺は年齢を選ばず、
鼻をくすぐるのが得意で、くしゃみ、鼻水、
鼻づまりなどのイタズラが大好きなんだ。
普通感冒といわれている。
ライノウイルス:俺は冬が大好きで、
1ミリの10万分の1から1万分の1という目に見えない大きさで、
空気中や動物の体内など、いたるところに存在しているんだ。
インフルエンザ:俺たちは数百種類の仲間がいるので、
そう簡単には殺されないんだ。
その他にも仲間が。。。
細胞
私の細胞 ウイルス感染細胞
自分(自己) 自分でない(非自己)
総司令官
(ヘルパーT細胞)
<任務>
血液中を流れて全身をパトロールして回ったり、
大食い細胞マクロファージ、殺し屋のキラーT細胞や
鉄砲の名手のB細胞、といった実動部隊を
ヘルプする司令官である
<住所>
血液中、リンパ節や脾臓(ひぞう)
という臓器などに住んでいる。
実動部隊
大食い細胞 殺し屋細胞 鉄砲の名手
(マクロファージ) (キラーT細胞) (B細胞)
自己紹介
大食い細胞
(マクロファージ)
<任務>
やあ、こんにちは。
なんでマクロファージっていうのかって?
マクロっていうのは「大きい」という意味、
ファージとは「食べる」っていう意味らしいね。
つまりマクロファージは「大食い細胞」って意味さ。
僕は、ウイルスや細菌といった異物を食べて分解するんだ。
<住所>
住まいは組織の中さ。血管の中じゃないから、
あまり遠いところには行けないんだ。
だいたい異物がくるのを待ち構えているって感じかな。
殺し屋細胞
(キラーT細胞)
<任務>
いらっしゃーい。俺は、「非自己」の細胞の殺し屋。
俺に目をつけられたら、もうおしまいだね。
情けないけど、俺は単独では働けないんだ。
総司令官(ヘルパーT細胞)からのヘルプがなかったら、
眠ったままさ。ふだんは、牙をかくした狼ってとこかな。
<住所>
全身の血液中
鉄砲の名手
(B細胞)
<任務>
おっと、危ない。突然来るとけがするよ。
何しろ俺は、虫取りと鉄砲の名人だからね。
<住所>
いつもどこにいるのかって?
そりゃ獲物を求めて血流に乗って体中をかけめぐっているさ。
たまり場はリンパ節や脾臓だけどね。
おれはリンパ球って分類されることもあるんだ。
免疫劇場
「どうしてカゼが治るのか?」
第1幕
「私の細胞」が「私のもの」でなくなる時
皮膚、筋肉、脳の細胞など、形も働きもこ異なる
さまざまな細胞がありますよね。
そしてこれらの細胞はお互いに協力しあったり、
上下関係を結んだりしながら、生命活動を営んでいるのだそうです。
しかし、人間の細胞と他の動物の細胞てを集めても、
あるいは他人どうしの細胞を集めても
”細胞どうしの社会”は成り立たないんですね。
なぜならは、私たちは多細胞生物は
「自分の細胞」を「自分」と認識し、
それ以外の「自分でない細胞」を拒絶するしくみを
備えているからだそうです。
私のからだ
1から60兆へ
私たちヒトのからだは、60兆個の細胞からできているそうです。
誰が数えたのでしょうね。
1個の受精卵から生まれた60兆個の細胞たち。
形や働きはそれぞれ違っても、
「私のからだ」の細胞はどれも「私の細胞」です。
私の細胞はみな同じ目印を持っているのだそうです。
目印(クラス1MHC)の違い
A君の目印
B子さんの目印
C子さんの目印
指紋が一人一人異なるように、目印(クラス1MHC)は
一人一人異なっているのだそうです。
拒絶反応
他人の臓器を移植した時に拒絶反応が起こるのも,
目印が異なる(クラス1MHC)分子を持つ細胞たちが
移植されるからなのですね。納得!
ウイルス感染細胞
ところが私のからだの中に
形や目印が異なる細胞がいたとしたら、
それは「仲間じゃない」すなわち
「非自己の細胞」とみなされ、
私の中にいるキラーT細胞(殺し屋専門の細胞)に
殺害されてしまうのです。
ウイルス感染細胞
「非自己の細胞」
免疫劇場
「どうしてカゼが治るのか?」
第2幕
カゼのウイルスがやってきた
つづきは次回!
ではまた次回まで、ボナペティ!
http://www.chez-matsuo.co.jp