ありがとう。 | 松本まりかオフィシャルブログ

ありがとう。

まず、劇団EXILE JUNCTION#1 Night Balletを観に来て下さったみなさん。
毎日本当に沢山の温かいコメント、メッセージありがとうございました。公演中、終わってからもいつも楽しみに全て読ませてもらいました。身体がしんどくても、自信をなくしそうになったときも、みなさんの声に励まされ、全力で舞台に立つことができました。本当にありがとう。

稽古から2カ月、1日3公演というスケジュールの中、疲れを感じる暇もないほどこの作品に打ち込み、どうすればもっと芝居が良くなるのか、何が足りなくて何が面白いのか、技術などないまだまだ未熟な私は、未知の答えを、実態がなく見つからないかもしれない答えを、ずーっと探し続けていました。

今回の私の役はとてもフィジカルでとても個性的でした。
普通じゃあまりしない言動や行動をする女の子で、それをどう演じきるのか難題でした。
特に相手役のKEIJIさんNAOTOさんと小林夏子ちゃんとの最初のテンポある掛け合いは、ひとつ何かが狂ったら命取りで、毎回そのプレッシャーに負けないよう、必死でした。
恐らく自分の出ているシーンでお客さんが笑えないと物語が成立しない。もし笑えなかったらそれは私の至らなさ故、作品の面白さ、相手役の方の面白みすら殺し兼ねない、恐ろしくも大きな責任を担った役でもありました。
どんな作品や役でもそうだと思いますが、特に今回は、その責任が自分の最大の乗り越えなければならない壁でした。相手や作品に影響を及ぼしてしまうから「出来なかった」では絶対に許されない。



1~3場までのお話が4場でJUNCTIONする。それぞれメインに出ている出演者が違い、それぞれのチームに別れて作り上げることが多かった今回のお芝居。
1場2場チームがあっての私たち3場チーム。1場2場がおもしろくてすごく感動するんです。それを受けての私たち3場に出来ること、それはとにかく稽古をすることでした。空いた時間に廊下や別スタジオで同じシーンをこれでもかというほど自主練し、初日迎えてからも、大阪大千秋楽まで、毎回本番前に自主的に集まり、稽古してから舞台に立っていました。
そして同じくらいディスカッションもしました。
その都度、わかりあえることもあったし、ぶつかることも少なくなかった。
でもそれが私たちの、3場をよくしていこうという精一杯のやり方だった。
自分の意見をはっきりと言い合える仲間でいれたこと。そういうわけ隔てのない空気を作ってくださったメンバーの方たちに本当に感謝しています。




私はこの舞台で2度の答えの見えない壁にぶつかりました。スランプだった。
私にとってのスランプとは、何が悪いのか原因がわからない、けど、何かが確実に違うと、漠然としたものなのに、確実に違うと感じてしまうから、厄介で、解決するのはとても時間がかかるし苦しい作業だった。
だけど、この公演でその壁を確実に乗り越えられたと、雲みたいに掴めそうで掴めなかった感覚をしっかりとこの手に出来たと思えるんです。

一つ目の壁を乗り越えられたのは初日公演。それまで自信喪失していた私は、初日舞台に立ってみて、初めて演出の岡村さんの言葉の意味がやっとわかったんです。その時は本当に嬉しかったし自信を持ってこの役をやれるスタート地点に立てた。

二つ目は大阪後半。初日からは確実にステップアップした上でのスランプ。
きっかけは共演の平沼紀久さんの何気ない重要すぎる一言。その一言で私はスランプに陥り、数日後その言葉の意味を理解出来た時に乗り越えることができたんです。のりさんは2場がメインだけど、3場や作品全体のことをいつもきにかけてくれ、沢山の助言をしてくれていました。のりさんだけでなく黒川さんも、富岡さんも木下さんの意見と存在も私の頼りでした。
だからなぜ、私にとってはきついその言葉を言ったのか、その言葉の意味を、のりさんが言わんとしている意味をどうにかわかりたかったんです。乗り越えるための鍵はそこにあると思ったから。


すごく面白いなと思ったのは、たった一言の言葉を、どう捉え、どのくらい重要だと思えるのかによって自分の人生にどれだけの影響を及ぼすのか、まったく意味を持たないただの言葉になるのか、両極端だけど、どっちもなり得てしまう可能性があるということ。
今回のこの作品のテーマで大谷英子ちゃん演じるMLHの台詞にもあるように、人生の分岐点は自分で見極めることができる、選ぶことが出来るんです。

私は自分の直感を信じて選んだ結果、このカンパニーから、今後お芝居をするうえでとても大事な事を手にすることが出来た。お芝居をすることは私にとっての生き方みたいなものだから、この作品を通して得たことは私の人生においてとても重要な事なんです。
希望も勇気もどんどん湧いてきて、毎日が、この先の未来が、益々キラキラ輝いて見えるようになったんです。

だからもし、みなさんが人生を退屈だと思ったり、自分は何も出来ない、希望が見えないと思っていたとしたなら、それはきっと見方が違うだけ。ぜんぜん違う角度からもう一度自分の置かれた環境を、自分の才能を見つめなおしてみてください。全て自分次第。やらされちゃダメ、自発的な行動ができれば大丈夫!あきらめちゃダメです。自分が動けば何でもできる。その先にこそ輝く未来があると、私にはそう思えるんです。


この舞台は、びっくりするくらい成長し続けた舞台だったと思います。
さらに良くしようという向上心が全員からあふれ出ているカンパニーでした。
私はそれについていきたいと必死になってやってきた。
 
共演者、関わった全てのスタッフのみなさん、そして観に来てくれたお客さんがいたからこそ、毎日得ることだらけ、こんなにも刺激的でこんなにも充実した日々になったんだと思います。それほど、私はこのカンパニーを尊敬し、このカンパニーでお芝居が出来ていることを本当に幸せに感じていました。

この2カ月で培った強い信頼と絆がなければここまで来れなかったと思う。

ほんとうにありがとうと言いたいです。
ここで得たものをこれから先に生かしていこうと思います。





あ~~~~~この2か月ため込んだ分思いっきりしゃべちゃったあ~~~~。
いいことも格好悪いことも今日は包み隠さず話したつもりです。

いっぱいぶつかりながらも手にすることのできた私の宝物。

大事に育んでいきます。

めいっぱいの感謝を込めて。。。       2010.3.31 松本まりか