松稔の芸能裏話(79) フジTVとんねるずのオールナイトフジ・おニャン子クラブ出演
フジテレビの深夜にやっていたオールナイトフジに出して貰った。
当時オールナイトフジと云えば、若者の間で超人気番組だった。
この番組はお笑いタレントの登竜門で、これに出ると次の日から街で声を掛けられる位、メジャーな番組なのだ。
この番組からスターになった、とんねるず・ウッチャンナンチャン・B21などがいる。
とんねるずがウレたキッカケは、唄っていて調子に乗り過ぎカメラを壊してしまった。
このカメラが何と1000万円以上する物だった。
フジも困ってとんねるずに働いて返して貰う事になって、フジテレビ出ずっぱりになったとか。
とにかくこの番組は出たかったので、出演依頼が来たときは嬉しかった。
内容は12時過ぎから朝の5時ぐらいまでの生放送。
若者の情報やミュージシャンの生ライブお笑いのライブ、素人参加コーナーなどがあった。
周りは女子大生ばっかりで、スタジオはいつもお祭り騒ぎで活気があった。
スタジオに行って、初めてとんねるずを見た時、やっぱりオーラが出ていた。
石橋は背が高く185ｃｍあるそうだ、でももっと大きく見えた。
竹ちゃん･梅ちゃんは180ｃｍあるけど、彼等が初めて見上げた芸能人だった。
木梨もギャグでとんねるずの低い方と云ってるけど、実際は彼も180ｃｍくらいあった。
僕らの事をテレビで見てくれていたらしく、『面白いですよね、頑張って下さい』と丁寧に
挨拶してくれた。
毎週1組お笑いのライブがあり、そのコーナーに出させて貰った。
リハーサルを女子大生の前でやるのだが、これが大きな問題だった。
この女子大生と云うのが素人なので、リハーサルの時は大爆笑をしてくれる。
これだったら本番も大丈夫だと自信を持っていた。
しかし、いざ本番が始まってネタをやり始めたら、この女子大生は、『このネタさっき見たー』などと口走る。
挙句のはてにオチまで先に云ってしまう。
お陰で初めてのオールナイトフジは全然ウケなくて大失敗だった。
あとでウッチャンナンチャンに聞いたら、『あいつら馬鹿だから、リハも本番も区別つかないんだよ。
だからリハと本番は違うネタをやらないとダメなんだ』と教えてもらった。
2回目からはその通りやったらウケた。
今だから云えるけど、あの番組は半分生で半分は録画でやっていたのだ。
後半を10時位から先に撮って、12時から本番が始まり2時まで生放送する。
2時からの分は10時から撮った分を繋げて生のように見せていた。
だから僕らは自宅に帰って自分達のネタをテレビで見ていた。
本当に次の日、高円寺(三人の住居)の食堂に行ったら『君達お笑いやってる人だよね？
オールナイトフジ出てたでしょ』と店のオバちゃんに云われた。
そこは毎日のように通っているが、今までは余り喋らなかったのに
それ以来、僕らにサービスしてくれるようになった。
オールナイトフジにでるようになって、今度はおニャン子クラブにも声が掛った。
この番組のデビューも悲惨だった。
この番組こそ生なのに僕らが出る日は録画になった。
生番組と同じように撮ったのはいいが、僕らのコーナーは一番最後で、
5分ネタと来ていたのに、ネタが始まったらイキナリあと２分の合図が出た。
焦った竹ちゃんは台詞を飛ばしてしまい、内容はボロボロなってダダすべりだった。
それでもＴＶに出るからと色んな人に電話しておいた。
しかし僕らの部分だけカットされていた。
5分のネタを急に2分でまとめと云うのは無理な話である。
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