日蓮正宗には鼓笛隊があります。
鼓笛隊は小学3年から中学3年までで、中3の夏のコンクールが終わると卒隊します。

鼓笛隊は全国各地の都道府県にあり(沖縄など、一部地域にはなかった)、ちょっとしたイベント事に演奏したり、7月末には全国鼓笛隊コンクールなるものがありました。



小学校3年生の時、決起大会(でっかいホールを借りて、県内の末寺から信徒が集まって体験発表やら偉い人のお話やらなんやらするイベントです)で鼓笛隊の演奏を聴いて初めて鼓笛隊の存在を知り、楽器の演奏が好きだった私は「あれやりたい!」と言って入ることにしました。


ただ、私はこの時大きな勘違いをしていたのです。

てっきり演奏することがメインなんだと思っていた鼓笛隊でしたが、多分子供達に信仰を根付かせるための教育の一巻だったんでしょうね( ̄▽ ̄;)
鼓笛隊には大人の指導者が数人付いていて、演奏のことだけでなく信心の姿勢もいろいろ指導されました。

まずやたら唱題をあげます。

練習場所ももちろんお寺で、末寺ごとにまずお寺に集合したら唱題、車で1時間ほどかけて地方部の練習場所であるでっかいお寺へ行き、着いたら全員集まるまでまた唱題、全員集まったら全員でまた30分唱題。その後そのままそのでっかいお寺の御住職のお話を聞きます。

練習を始めても、なんだか音が揃わなかったり、隊員たちが練習に身が入っていないようだとまた更に唱題。


エライとこに来ちまったな…と後悔しました(笑)

また鼓笛隊員は、普段の日常生活における勤行唱題をはじめ、お寺の行事に参加する際その他の子供達の見本となるようにと指導されます。
なので私もそれまで御講にしか出ていなかったのですが、それ以降唱題会にも参加し、結構真面目に取り組んでいました。

つーか環境が環境だけに真面目に取り組まざるを得ませんでした。
信仰自体は相変わらず嫌でしたが、嫌だと思いながら続けること自体がしんどかったので、あんまり考えないようにしてました。



鼓笛隊に入ったことで、お寺の中で友達ができました。
ちょうど同い年のKちゃんという女の子がいたので、その子とよく行動を共にしていました。

Kちゃんの家は両親とも熱心な信徒で、Kちゃんも信仰に疑問を持っているようには見えませんでしたし、むしろ誇りに思っているように見えました。

Kちゃんはとってもおませな女の子で、小学生の頃から彼氏がいて彼氏にも宗教の話をしていたそうです。

他の子達も、まぁ男の子とかだと見るからにめんどくさがってるような子もいましたが、誰も信仰に対する不満を口に出すことはなく、子供同士でも信仰に否定的な事は言えない雰囲気でした。


卒隊した後、一個下のNちゃんから全国鼓笛隊員(OBOG含む)のLINEグループに招待されたのでとりあえず入ったのですが、ある時誰かが「悩みがある時ってみんなどうしてる?」と言う質問をした時に、Nちゃんが「唱題するかな〜」と返信をし「やっぱりそうだよね〜」っていう話をしていたのを見て「うわ〜、このノリ無理!」と思い即グループ退会しました(笑)

ちょうど我が家がごたついててお寺に行ってない時期だったので、それ以来NちゃんともKちゃんともまともに喋ってません。


未だにあの子達が本当はどう思っていたのか謎です。

そして今現在あの子達はお寺に通っているのか、私のように離れてしまった子がいるのかも不明です。

もしかしたら私だけなのかもしれません。

ネット上を数日間検索しまくっても、日蓮正宗の二世信者の悩み話は1つも出てきませんでした。創価学会はいっぱい出てくるんですけどね…。創価学会が出てくるんなら日蓮正宗のだって出てきていいと思うんだけどなぁ…。

ちなみにネット上では信者の賞賛的な発言か、信者じゃない方の「創価の母体になった教団なんだから同じだろ」という否定的なものばっかりでした(笑)



お寺から離れた人は多分そんなに少ない人数じゃないと思うのですが、なぜこんなにも情報がないのか。

誰も嫌じゃなかったのかな…。

やっぱ自分だけ異端だったのかなと思うとちょっと寂しいです。