私の話をする前に両親のことを話します。
父は日蓮正宗を信仰している家の、4人兄弟の末っ子として生まれました。祖父母とも熱心な信者だったと私は認識しています。
信仰心があるなしは別として兄妹全員信仰していました。後に結婚だったり親への反発でバラバラになりますが。
兄妹の中で1番上の伯父と私の父は子供の頃から仲が良くなく、父はしょっちゅうお兄ちゃんにいじめられていたそうです。
大人になってからも、伯父は信心を捨て、父は信心を真面目に続けていたせいか、なにかと対立していました。
一方母の家は、いわゆる「無宗教」の家。
どころか、祖父は武道家だったからか「宗教なんて心の弱い人間がするものだ!」とえらく否定的だったよう。
それはそれで極端な話ですが(^_^;)
母親は祖父のことを尊敬しているところがあったので、多分少なからず同じ事思ってたんじゃないかと思います。
そして多分結婚後、夫の姿を見て祖父の言葉に確信を持ったでしょうね。
ただまぁ結婚はしたいから、
「とりあえず入信すれば結婚できるわけだし、入るだけ入るか」
って感じだったんじゃないかと思います。
※実際ヤフー知恵とか見ると、そういうノリで結婚と同時に日蓮正宗に入信したら毎日読経しなきゃいけないわ子供も入信させるなんて言われるわで、後々揉めるケースが多いみたいです。
とにかく、そういう2人の間にいたので、まぁまぁまぁまぁ板に挟まれましたよね(笑)
今でも思い出すと気分悪くなりますが、当時はたまったもんじゃなかったです。せめて一緒に運命を共にしてくれる兄弟がいればなぁと何度思ったことか…。
ともかくそんな2人が出会ってフォーリンラブしちゃったので、結婚と同時に父は母を折伏(しゃくぶくと読みます。説得して入信させること)し、母も信徒の仲間入りをしました。
その後、私が高校2年になった頃に離婚します。
友達とかに親が離婚したことを話すと、「え?そうなの…」って可哀想がられることが度々あったんですけど、親が離婚したこと自体は不幸なことだと思っていません。
むしろずっと間に立たされていたことを可哀想がってくれって感じです。
同居してた頃の方がよっぽどしんどかった。
両方の顔色伺いながら生活することの方がずっと大変でした。
そしてこの両親のイザコザには、やっぱり信仰のことが絡んでました。
別に夫婦の不仲なんてどこにでもある話です。それに振り回される子供だって星の数ほどいます。
ただここに宗教が絡むと面倒なのが、普通なら妥協できることでも「それは教えに反する」という理由で妥協できないことがあるのです。
教えに背けば不幸になる。
教えを全うできないと本当に幸せにはなれない。
熱心な人ほどそういう強迫観念に囚われています。
「結婚式を教会で挙げたい」
「教会は邪教の施設だからだめ。結婚式はお寺で挙げよう」
「クリスマスケーキ買ってきた」
「クリスマスは邪教の祝い事だからだめ」
「パワーストーンのブレスレットをお揃いで買ったからあげるね」
「そんなもの持ってたら地獄に堕ちるから今すぐ捨てなさい」
こんなんで結婚生活上手くいくわけないじゃん(笑)
(結婚相手やその実家がもし宗教やってたらちゃんと調べるべきです!場合によっては後で痛い目にあうから!)
ようは、普通の人が「え、そんなことで?(°_°)」って思うようなことで思わぬ反対をされてモヤモヤするっていうことが日常的にあります。
そして、反対されたことに対して納得できる人はなかなかいないんじゃないですかね。
私の父もそういう強迫観念に囚われた憐れな子羊の1匹だったことが、私にとって最大の悩みでした。