今回は、第五弾!ぼた餅フェア!!をお届けします。

 

年の瀬となり、勝手に明治維新150年を記念して偉人たちをクローズアップしてきたシリーズも、今回で終結といたします。

 

そういうわけで、最終回のぼた餅フェア!!のぼた餅さんは、この方といたします。

 

 

 

 

今年の大河ドラマの主人公にもなられた西郷隆盛さんです。

 

ミスター明治維新と言っても過言ではない西郷さんの僕の主観に満ち満ちた味わいを、恐れながら申し上げてまいります。

 

 

まずは、みなさんもすでにご承知のことかと思いますが、西郷さんの大まかな功績について、振り返っていきましょう。

 

西郷さんは、薩摩藩の下級武士の家に生まれます。

 

藩主である島津斉彬公に寵愛され役職を与えられると、当時の重要人物と多く交わりながら海外列強に負けない日本を作っていくことを標榜するようになります。

 

敬愛する斉彬公の死や二度の島流しなどの憂き目にも遭いますが、藩内での影響力を強めていった西郷さんは、いがみ合っていた長州藩との同盟を結ぶなど、徳川幕府の終焉ならびに新しい日本の政治の実現に向けて着実に成果を上げていきます。

 

徳川慶喜公が大政奉還を受け入れて、徳川幕府が幕を下ろすことが決まると、新政府軍の中枢として戊辰戦争を戦い、有名な勝海舟先生との会談をもって江戸城無血開城を成し遂げ、名実共に明治維新の立役者となります。

 

明治時代に入ると、明治政府の陸軍大将と参議を兼ねながら近代日本の土台作りに貢献しますが、朝鮮の開国を主題とする征韓論をめぐる政争で敗れて下野し、郷土に帰ります。

 

郷土では私学校を設立して後進の教育に当たりますが、私学校の生徒を中心とする不平士族が暴発し、西南戦争が勃発してしまいます。

 

日本最後の内戦と呼ばれるこの戦争で西郷さんは反乱軍の総大将となり、明治維新の英雄から一転して逆賊となります。

 

政府軍に対して、兵士の数においても、兵器の性能においても大きく劣る西郷軍は敗れ、西郷さんは自決し、51歳でその生涯を閉じました。

 

 

こうして改めて振り返ってみると、西郷さんの人生は、英雄から逆賊へと一転した波乱のものだったと感じますし、非常に不可解でもあります。

 

なぜ、西南戦争で徹底抗戦して戦死を遂げたのか。

 

西郷さんは度量が大きい人であったから、不平士族を放っておけず自らの命すら預けてしまった・・・そう考えている人も多いのではないでしょうか?

僕も、以前はその内の一人でした。

 

ですが、西郷さんのことを調べれば調べるほど、違った考えが浮かび上がってきました。

 

度量の大きさにプラスαの要素があったんだと思うんです。

 

 

先述の通り、西郷さんは、軍人として大きな功績のある方です。

戦争に対して深い知識と多くの実戦経験を持っていたことは明らかです。

明治維新の際に見せた政治的な働きも勘案すれば、情に流されて無謀な戦争を受け入れるとは思えません。

 

また、西郷さんが下野する要因となった征韓論については、『征韓』という言葉が付いていますが、実質は西郷さん本人が日本の大使として朝鮮を訪れて平和的に対話をもって国交を結ぶという主旨の主張をしおり、争いを好む人ではなかったはずだと思います。

 

実際、九州各地で起こった士族の反乱については傍観していました。

 

そんなことを考えていると、僕なりに西郷さんの気持ちが分かったような気になりました。

 

ここからは、完全に僕の妄想です(笑)

 

西郷さんは、自分が目指した新しい日本の政治だけを見ていたのだと思います。

 

幕末、海外列強の植民地政策を跳ね返し、日本という国を守り抜くべく、多くの志士が立ち上がり、日本の形を変えていきました。

ところが、明治新政府が樹立した以降は、西洋の技術を取り入れるだけに留まらず、鹿鳴館に代表されるようにライフスタイルまでも西洋化が進んでいきます。

加えて、台湾出兵のような海外派兵を実施する。

気が付けば、日本は海外列強と同じ路線を歩んでいた。

 

西郷さんは、日本には日本の道があるはずだと考えていたんだと思います。

 

戦争を起こしたら負けることなんて百も承知で、そして、戦争の結果には全く価値を見出さず、ただただ、自らの意志を示すことだけを目指したのではないでしょうか。

 

日本の道の第一歩を、自らの命をなげうって踏もうとしてくれたんだと思います。

 

周囲の状況なんて関係なくて、自らの目指した新しい日本に向かって歩んだ。

 

その先に死というものがあっただけ。

 

そんな風に思うんです。

 

だから、僕にとっての西郷さんは強すぎる人です。

 

 

強すぎて、その上で私心を持たない西郷さんの大きな一歩は、140年以上が経過した今でも、僕たちの心を動かします。

 

西郷さんの示してくれた道の先には、長い歴史を持つ日本の今後目指すべき姿があるような気がします。

 

ぼた餅フェアの集大成として、その道の先を目指していくことを宣言させていただき、今回の記事の結びといたします。

 

 

最後に二言・・・

西郷さん、ありがとう!

全ての先人のみなさん、ありがとう!