今回は、議員定数についてお話をさせていただきます。
議会によって事情は様々ですが、今回は便宜上、国会と地方議会に分類して、僕の意見を述べさせていただきます。
議員定数と言えば、多くの方がイコールで削減すべきとお考えになるものと肌感覚で感じていますが、僕の考えは違います。
安易な定数削減は、議論の多様性を損なったり、議論の深化や細分化を抑制してしまう危険性が生じると思うからです。
以下に、その理由を申し上げます。
まず、国会についてですが、議員定数削減のために比例代表制をなくすべきという意見をお持ちの方も多くいらっしゃいます。
これを実際に実施すれば、選挙区では議員を国会に排出することが難しい少数政党が議席を確保することが困難になります。
これは、つまり、国会での議論において、マイノリティの意見を反映することが難しくなるということです。
また、全体的に総数を減らすべきという意見もあります。
例えば、現行の参議院の選挙区を見てみると、県を跨いだ、いわゆる合区となっている選挙区が複数存在しています。
有権者一人当たりの一票の価値の格差を考慮すれば、選挙区における議員定数の削減のためには、人口の少ない都市において更なる選挙区の統合を進めなくてはいけません。
これは、衰退する地方の声を国会に届けることが難しくなるということです。
以上のようなことを踏まえて、僕の見解としては、まず、衆議院に関しては大幅な定数削減は避けるべきということになります。
参議院に関しては、各都道府県から確実に一人以上の議員を輩出できるのならば定数の削減もよしと思いますが、現行憲法においては一票の格差の問題があるため、そのことは不可能となっています。
ちなみに、国民100万人当たりの国会議員の数を国際比較すると、日本はイギリスの4分の1以下、フランスの3分の1弱、ドイツ3分の2ほどということになっており、連邦制のアメリカのような特殊な例を除けば、先進国の中では少ない部類に入ります。
こうした事情も含めて、今後、国民的議論をしていくべきと考えていますので、みなさんもお見知りおきください。
続いて、地方議会についてお話しさせていただきたいと思いましたが、僕の時間の都合上、次回へと持ち越しとさせていただきます。
ということで、乞うご期待!
最後に一言・・・大分に元気とまつき!!