息子が保育園の時、スケジュールの支援を園で拒まれたことがあります。
その時にも感じていたことを又最近考えさせられる機会がありました。


自閉症スペクトラムの人にとって見通しが立たない状況はとても不安。
そのことを子ども達は自分から伝えられないでいるけれど、大人になった当事者さん達が幼少期のことを書いて伝えてくれています。

うちの息子の様に、不安な時にお喋りが増えたり、「イヤ」「しない」と何とか拒否したり、「トイレ」と言って回避したり、そこから離れて他のことをしようとしたり…
それこそ目に見えるパニックになったり暴れたりしないタイプの子は「不安」になっていることや「混乱」していることを理解して貰い辛いです。


「イヤ」と言っていたけど、頑張っていました。とか、色々したいことを伝えてくれました。…とか先生に言われて「今日はしんどかっただろうな」と思っても、苦笑いで「そうですか~」
と言うしか無い時もあります。


保育園・幼稚園、学校の先生とかに「うちの子のこと理解して貰えてない」と感じた時、みなさんはどう思い、どう行動されていますか??


私は、理解して貰えてなくて当たり前と自分に言い聞かせ…
子どものことを迷惑がらずに受け入れてくれるだけで有難いという感謝の気持ち、何故わかって貰えないのだろうという悲しい気持ちが入り乱れ。


自閉っ子の親になって経験を重ねてもうまく伝えられない、伝わらない相手がいます。


この10年位で自閉症の理解がうんと進んでいるのは肌で感じます。
昔はどこへ行っても、自閉症の特性、スケジュールを何の為に使っているのか、色々自分で説明しないといけない感じでした。

こちらの思い通りに動かそうとしているとか、子供の自主性を阻むとか、自閉症と括ってはいけないとか…これはもう何言っても通じないと感じたのが「次に何するかわからない方が子どもはドキドキワクワクする」と言った保育園の園長先生…


それが今では、どこへ行っても「視覚的に伝えたらわかりやすいですもんね!」「見通しは大切ですよね」と言われ、息子が持っているスケジュールを見て「どんな形態ですか?同じ感じの方がわかりやすいと思うのでカメラで撮らせて下さい」とか言って下さります。


自閉症スペクトラムの子どもが不安や刺激に影響されていない(スケジュールを使った時の)本来の姿、スケジュールを使っていない時は本人の本来の力を発揮出来ていないこと、理解してくれる人も沢山いるのですけどね。


保育園もそうでしたが、先生に確固たる教育方針とか、先生自身が経験を重ねて築き上げた子どもへの思いが、自閉症スペクトラムの人の困り感を見過ごす?…というか気付きを邪魔してしまうというか…うまく言葉に出来ないのですけど。


熱心な先生ほど??子どもが発する小さなサインを見落としている…そういう場面を目にして色々考えてしまいます。


自分の子どものことでなくても、自閉症スペクトラムの子どもさんの困り感を理解して貰えていない場面を見ると、ウィーーー!!となってしまうんですよねえーん

あなたの思いはわかりました!でも自閉症の子どもの視点で考えて貰えませんか?って。


色々な教育や色々な考え、方針、色々な先生がいて当たり前だし、それで社会は豊かになると思うのですけど、自閉症スペクトラムの人に見通しが立つ環境を作るのは、最低限の支援とも思う今日この頃なのです…


自閉症について、とてもわかりやすく説明してあるサンスター財団さんのホームページのことを思い出したのでご紹介を。


サンスター財団 自閉症児 
http://www.sunstar-foundation.org/checkup/autism/デジタルブック(PDF)より