これから、何回かに分けて腸に関するQ&Aをブログに載せていきたいと思います。


Q1.下剤依存症ってどういう状態ですか?


A…排便のために下剤を毎日服用している状態のことです


知らないうちに「下剤依存症」に陥っている方が、実は多数います。これは若年者、とくに女性 において月経時や月経前後に腹部膨満感がある、便秘になる、体重を少しでも軽くしたいという理由から下剤を毎日服用することでなります。


中高年、とくに高齢者 (70歳以上)においては、腸管の弾力性が30%以上低下することなどから排便障害や便秘となり、自分で薬局で下剤を購入するか病院やクリニックなどで下剤を医師に処方してもらうことになります。この場合でも、毎日下剤を服用しないと排便がないということになると、下剤依存症ということになります。


さらに、排便は正常なのに「健康によい」「腸によい」とするサプリメントや食品を毎日摂ることで、知らないうちに下剤依存症となる場合もありますから、注意が必要です。代表的なものとし てセンナ茶、アロエ、大黄を含有しているサプリメントなどがあります。


便秘に有効な漢方製剤には「ナチュラルで安全」というイメージがありますが、その多くには大なり小なり大黄が含有されています。さらに、「漢方療法は長期に漢方薬を服用しないと効果がない」という誤った理解から、連日服用し知らないうちに下剤依存症となっているわけです。