新たに参入をした


講演会の仕事は


思った以上に順調でした







講演会社会も


生存競争の


激しい世界ではありましたが




松居には大きな売り物が


あったので


全国から依頼が


舞い込んできたわけです




何故ならば


他の芸能人とは


違う売り込み方に


着目したことが


功をなしました





その売り物のお話を申しましょう




講師・松居一代の売り物は


ズバリ、交通費ひとり分



これを大々的に掲げたわけです






本来、芸能人講師を依頼する場合


本人➕マネージャー


これは必ずセットになります


必ずです


つまり、交通費は


最低ふたり分は必要です





しかし、


松居はそのシステムを


打ち砕いたわけです




嫌でも、


依頼社は、


交通費ふたり分を


支払わないといけないところ




松居一代だけは


ひとり移動


交通費をひとり分にしたわけです






  講演会の契約書の一部となります



これが松が想像した以上に


ビッグな売り物になったのです




お話をしたように



松の会社は


経費を削減するために


社員は誰ひとりいません





松居自身がマネージャーも


兼ねているわけですから


何処へ行くにもひとりで走ります




当時も今も


芸能人が


ひとりで仕事場に向かうことは


一般的にはありえない現象です





しかし、それを逆手に取って


ひとり移動を


売り物にしたわけです

 



マネージャーや


付き人が行う仕事を


自分でこなしたら


交通費ひとり分は


成立するわけです




これは


依頼者様においても


かなりのお得




そこに


松居は着目したわけです




講演会を取り仕切る


大手3社に


自分で営業に出掛けた際




松居一代の売りものとして


交通費ひとり分を


大きく掲げたわけです




この売り込み方が


予測以上に当たり


全国から講演会依頼が


どんどん舞い込んできたわけです




人生は、まさにどこに着目するか


これがすべてであることを学びました…⭕️




人が出来ないことをしたならば


人は集まるわけです




日本は金銭面においては


かなりシビアな民族です




言葉を言い換えれば


計算が細かいわけです



ニューヨークの地下鉄は


1駅でも10駅でも


料金は同じ3ドルです


非常にアメリカ的です




しかし、日本は


一駅ごとに値段が違います



その、シビアな部分に


食い込んだわけです




松居の出身は


滋賀県近江八幡市


まさに近江商人の発祥の地です





近江商人の商法は


「三方良し亅が基盤になっています


売り手も良し

買い手も良し

社会も良し


こちらが近江商人の


商いのやり方です



これを基に


近江商人は


大きくなっていったわけです





まさに、松のビジネスは


この郷里の近江商人から


学んだ経営哲学を軸にしています




息子をなんとか


ひとりで


育てあげないとならない状況下



そのなかで、


知恵を絞りだした


新しいビジネスモデルが


交通費ひとり分だったわけです