母との別れは壮絶でした
警察署の霊安室で
血だらけの
裸の母と対面したことは
生涯忘れることはありませんが
私が日本にいたことが幸いでした
コロナの隔離が
終わった直後であったことも
幸いでした
深夜バスに揺られながら
郷里を目指せたのも幸いでした
母は私に
来て欲しかったのでしょうね
真っ白な髪が
血で真っ赤に染まっていましたが
母の最後をしっかりと
見守れたことはなによりでした
見守ったのは…
私だけでしたからね
もし、私が行けなかったら…
母は寂し過ぎましたからね
毎日…
父のことも母のことを
優しく想っています