東京の家を慌てて



飛び出したときには…





最終の深夜バスに


乗車するために…



五分で支度をしました





慌てたなかではありましたが…



ひとつ悩みました










それは、



喪服を持つか…


それとも置いていくか…




一瞬 悩みました





しかし、一応


喪服をカバンに詰めて…




家は飛び出しました





でも、私は…




母の葬儀には出ないで…



東京へ帰るつもりをしていました





すくなくとも…



従姉妹が




うちに泊まりやぁ…と




言ってくれるまでは



帰ろうと考えていました







ニューヨークからの帰国を


突然に早めたから…




私は


母の最後に立ち会えました





深夜バスに乗れたので…




母の最後の姿を


見届けもできました




冷えた体もさすってあげられました






いま、まさにおこなわれている



解剖にも



ただ、家族でひとり…


立ち会えています





私は、もう…



それだけで充分でした





しかし、、、



ありがたいことに…



従姉妹が


宿泊を誘ってくれました



従姉妹の優しさが心に染みて…



気持ちは揺らぎました…








お話を申しましたが…



一年前の…


父の葬儀の時



私の席はありませんでした






この写真も


一番後ろの席に


座っていたので写せました




喪主は


養子に来てくれた





松居姓の


妹の夫でした






実の娘である


私の席は…



お通夜にも…


告別式にもありませんでした





おとうちゃんが亡くなったことも



辛いことでしたが、、、




それ以上に…



父の葬儀に



座る場所がなかったことは



死ぬまで拭いきれない



心の傷を



私は背負ってしまいました






だから…



その時から…



母の葬儀には



参列を控えようと考えていました