今年もいよいよ押し迫り、さぞお忙しくされている事と存じます。日頃から大変お世話になり誠にありがとうございます。

 

・生徒さんのご成長

 

年中さんの男の子が、毎週、通ってきてピアノを弾いております。メトードローズの上巻と、きらきら星などのメロディーに取り組んでおります。メトードローズの方は、3度の練習中で、かなり苦戦しているようです。それに加えて、指・手の形、タッチも含めて説明します。少々、負担となりますが、これからピアノを弾く時の基本になるので、今のうちに身につけておきましょう。きらきら星は、連弾で弾きます。同じ音形が2回続くところは、大きく弾くところと、小さく弾くところを、はっきりさせて、対比させましょう。もう覚えたようで、間違えることもなく、弾けるようになりました!音の聴き取りでは、ドミソの記憶をしています。まだ年中さんなのですが、集中力もそれほど落ちずに、一つずつ記憶できています。確実なものにするまで、もう少し時間がかかると思いますが、焦らずに進めていけたら良いと思います。

 

社会人の方が、ピアノを学ぶために、月2回通っておられます。ハノン、チェルニー40番、ドビュッシーのアラベスクの第1番、愛の夢に取り組んでいます。ハノンでは、手首が不自然に動く癖がなおり、左右にスーッと移動できるようになりました。音の粒も揃ってきております。1番から20番までを終え、現在は、各調の音階まで進んでおります。3→1などの指をまたいだり、和声短音階の6番目の音から導音に行くときに、音の流れがせわしなくなったりするので、リズム練習を繰り返していただくことで、改善していきます。チェルニー40番では、ずっと続く右手の16分音符を弾くのに、手が疲れてしまうそうなので、指に力をつけて、指以外の力を使う筋肉の負担を減らす練習をしています。あと、チェルニーも、はっきり強弱記号がついているので、強弱のストーリーをきちんと聴かせるようにアドバイスさせていただきました。ドビュッシーでは、完成度の高い演奏をしております。さらに説得力を持たせるために、3連符を焦らないこと、メロディーを歌うことをより意識して弾いていただければと思います。

 

通信で作曲を学ばれておられる研究者の方は、部分動機からはじめ、動機、小楽節の制作を経て、現在、大楽節の実習をしております。書きたい曲を書いて、添削する方式でも良いのですが、すでに大学で作曲を学んだことがある方なので、少し体系的に西洋音楽の形式・構造を小さなところから身につけると、さらに応用がきくので、本当に初歩的なところからはじめていただきました。現在は、メロディーのみの実習ですが、大楽節を終えたら、複数の楽器を編成した楽曲を制作していただきます。そのために、楽器法・編成法を今のうちから目を通して準備しましょう。最終的には、ご自分で形式を構成していく段階になっていきます。そこまで、急がず、根気強く進めていってください!

 

和声を月2回学びに来られている社会人の方は、ドッペルドミナントまで進みました。和声ー理論と実習ーの2巻の大きな山です。ここで、複雑かつ難解そうに思えるルールで、挫折してしまう人が多いと聞いております。現在、その真っ最中です。Ⅱ7、準固有和音は、順調に進めることができたので、なんとか乗り越えていただきたいです。レッスンは、実施していただいた課題の添削と、その直しをその場て行っていただいたり、新しい課題を解いたりして、一対一でお伝えすることができるので、ソプラノの作り方、内声の処理などを、きちんと身につけていただいております。そのせいか、ケアレスミス、不自然なソプラノが減ってきております。ドッペルドミナントの課題は、7の和音、9の和音、下方変位の3つに大きく分かれており、それぞれに結構なボリュームがあります。頑張ってください!

 

ますますご健康でご活躍のほど、陰ながらお祈り申し上げております。