こんばんは


最近ずっと聞いていた曲の歌詞
なんか生ぬるい身体に染み入るような、
身体から心からなぞられているような
そんな曲、一つ一つの歌詞が突き刺さりました。彼を演んじていたから。
気づいたら涙が流れてました。
クロードの稽古期間はずっと聴いてた。

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僕は恋の奴隷になります。
恋の奴隷/秦基博
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クロードと一緒にが終わり
空虚に感じていた空も少しずつ色づき始めました。

それとともにあの虚しくも愛おしく感じる時間がまた離れると思うと
この手からすり抜けていくと思うと
言葉に出来ないような虚無感に苛まれます。


月の光をめざし飛んでいる夜光虫のようです。
決して届くはずのないものに誘われ、導かれ、手をのばしている。
あの人に会うことなんて出来ないのに、会っているよう。

今回リーディングドラマという形式で
技術的なことではない要素で一番感じたのは
この作品、「本」自体が僕にとってのあの人のようになっていたことです。
文字が愛おしくなり、文字が苦しくなり
表現に酔い、甘美な時が蘇るようで
最後のページに向かう程
壊れていきそうで。
迫り来る終焉には逆らいようもなく
イーヴも僕も永遠などないと知っていました、光は、愛は、生は一つしかないと知っていました。


この作品、役は
役者にとってとても魅力的なものだろうし、他の方が演じるのを想像するのも面白い。僕だって思う。

ただ他の誰が演ろうと、どんなに素晴らしかろうと、
どうか、どうか僕も、
必ず演じ続けたい。
自分にとっての誇りであり続けたい。
愛を紡ぎ、叫び続けたい。
そしていつか、この作品を産んでくれたデュボアにいつかこの作品を、彼を愛していますと一言でいいから感謝を伝えたい。

この作品を日本に持ってきてくれた
絶対的存在であるプロデューサーは
この作品と出会って人生を狂わされたと満面の笑みでいう。

僕も同じだ
人生を狂わされた。
いや人生を変えてくれたのだ。

そして今回はそのプロデューサーが稽古の時に僕に言った。

私はイーヴに会いたい。

この一言で僕の人生はまた変わった。
感謝しかありません。
彼の台詞を借りると
あまり言葉にし過ぎると陳腐になってしまう気がするのでこれくらいにしておきます。


演出の杉本さん、伊達さん、ハルニさん、岩尾さん
そして本当のプロフェッショナルである
スタッフの皆さん。


ありがとうございました。
最愛の座組でした。


そして三公演となりました今回
ご来場頂きました皆々様
誠にありがとうございました。


今日は七夕でしたね。
願うことといえば
またあの人に会えますように。かな。
織姫と彦星のように。
せめて天の川のもっと先で会えるなら
愛し合う時を許してあげて欲しい。


俺もまたいつかイーヴとして。


そしてその度にまた
恋をするのです。



あの人に。


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彼/イーヴ
松田凌