最近読んでよかった本 188 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

最近読んでよかった本を簡単に紹介します。

なお、紹介の順番は五十音順にしています。

 

私のブログでは月2回本の紹介をしています。

何故本を紹介しているかについては、2016.9.29「「最近読んでよかった本」の新たな効能?「ニュートラルな気持ち」へ!」をご覧ください。

 
 

「図書館戦争」有川 浩(ありかわ ひろ)

1988年、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する「メディア良化法」が制定される。法の施行に伴い、メディアへの監視権を持つメディア良化委員会が発足し、不適切とされたあらゆる創作物は、その執行機関であるメディア良化隊による検閲を受けていた。この執行が妨害される際には武力制圧も行われるという行き過ぎた内容であり、情報が制限され自由が侵されつつある中、弾圧に対抗した存在が図書館だった。図書館側は「図書館の自由法」を制定し、本の自由を守るべく自主防衛の道へと突き進んだ。これ以降、メディア良化隊と図書隊の抗争が始まったのだ。時代は昭和から正化へと代わり、図書隊は防衛力を増し、メディア良化隊との対立は、激化の一途をたどっていた。正化26年、高校3年生の「笠原郁」は、ある図書隊員に検閲の窮地から救われる。その隊員を「王子様」と慕い、図書隊の道を歩み始めた。正化31年、郁は念願の図書隊へと入隊を果たしたが、指導教官である「堂上篤」は、郁が目指した憧れの図書隊員とは正反対の鬼教官だった。郁は懸命な努力と姿勢が認められ全国初の女性隊員として「図書特殊部隊」に配属され、堂上のもとで幾多の困難な事件・戦いに対峙しながら、仲間とともに助け合い、成長していく。第39回星雲賞日本長編作品部門受賞作品。全6作からなり、コミック、テレビアニメ、アニメ映画、実写映画、テレビドラマがにもなりました。

 

 

「図書館内乱」有川 浩

図書館戦争シリーズ第2作。両親に防衛員勤務と言い出せない「笠原郁」の勤務先に、田舎から両親がやってきた。防衛員とバレれば図書隊を辞めさせられる。図書隊による両親攪乱作戦は、果たしてうまくいくのか。その他は、完全に恋愛小説になっています。手塚兄弟の登場で、違った方向性も生み出し、今後の広がりを予感させます。

 
 
「図書館危機」有川浩
図書館戦争シリーズ第3作。王子様の正体が上官の「堂上」だった事を知ってしまった「笠原郁」。郁と堂上、焦れったい高校生のような恋愛がもどかしい。郁の実家のある茨城の攻防では、図書特殊部隊に配属していることが郁の両親にバレてしまい、てんやわんや。新キャラの芸能人「香坂大地」さんの実家の紹介で「床屋」が差別用語と判明し、こちらもギクシャク。
 
 
「図書館革命」有川浩
図書館戦争シリーズ第4作。原発テロ事件が起こった。その事件に酷似した内容の小説の著者「当麻蔵人」が良化隊に狙われ、図書隊が匿うこととなる。図書隊と手塚慧の「未来企画」が手を組み、良化隊との決戦に対抗する。手に汗握る逃亡劇とその裏で進行する3組の恋愛。シリーズ完結編をお楽しみください。
 
 
「別冊図書館戦争 I」有川浩
図書館戦争シリーズ第5作。晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと恋愛経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。純粋培養純情乙女・茨城県産26歳「笠原郁」の悩める恋はどこへ行くのか 。もどかしい本編に添えられた「ブラッディ笠原」誕生秘話、堂上の妹の静かじゃない「静佳さん」など、なかなかどうして有川さん、捻りがとてもお上手です。
 
 
「別冊図書館戦争 II」有川浩
図書館戦争シリーズ第6作、最終話。図書隊副隊長「緒形」の秘密が明らかになる。それ以外は、ラブラブ感満載です。有川さんの小説は、全てのカップルを幸せに導いてくれます。6冊通して魅力的な全てのキャラに感謝です。