政府は今上天皇の譲位に伴い、2019年元日に皇太子殿下が新天皇に即位する方向で検討されています。
実はここに至るまで様々な問題があります。
①平成天皇の今後
譲位となると今上天皇は『上皇』となります。
上皇のお住まいやご生活、宮中行事などの関わりはどうなるか。
また近代皇室において上皇のお世話をする部署が存在しないので、名称も含めて部署の規模や予算なども新しく決めないといけません。
②秋篠宮殿下・秋篠宮家の位置づけ
皇太子殿下が天皇に即位すると、秋篠宮殿下が皇位継承第1位になります。そうなると秋篠宮殿下は天皇の弟になるので皇太子ではありません。
つまり皇太子がいなくなります。
呼び方としては『皇太弟』となります。
秋篠宮家に仕える人員や予算、宮家規模はどうするかも決めないといけません。
③元日即位で儀式が多くなる。
元日、天皇は多くの儀式を熟しておられます。
元日の朝、宮中三殿の神嘉殿南庭で『四方拝』という四方の神々に拝礼されます。この儀式は朝5時半に始まります。
それが終わると、宮中三殿で『歳旦祭』、皇居宮殿で『新年祝賀の儀』を行います。
天皇に即位すると、即位したその日に『剣璽等承継の儀』という『三種の神器』(天叢雲剣、八尺瓊勾玉、八咫鏡)を受け継ぐ儀式が行われます。
元日即位となると、これらの儀式が重なるため色々とお忙しくなります。
どれもこれも、明治以降の皇室では前例がないので、これを1年半でまとめ上げるのは本当に大変なことですよね。