ブログはお久しぶりの更新になりました。



Twitterの文字数ではとどまらないと思い、3/9(土)に開催された早稲田オンアイス(以下WOIと略します。)について、書き連ねようと思います。



WOIといえば、永井優香さんたちの世代を送るために(?)作られたものと解釈していますが、そんなアイスショーも今年で4回目となりました。

恐らく当時の現役生の思いつきではじまったものだと思いますが、そんなあたたかなアイスショーが今年も開催されていて、こちらもとても温かい気持ちになりました。


標題に戻り、WOIの何が素晴らしかったのか、を考えると、色々な考え方はあると思いますが、個人的には



①グループナンバーのクオリティ
②大学が作り上げたショーだからこその独自性
③引退生を送り出す会場全体の温かさ

ここにあるなと感じました。



まず、
①のグループナンバーのクオリティ ですが、


個人スポーツであるフィギュアスケートにおいて、個人的にはアイスショーの中で一番クオリティが落ちるのがグループナンバーだと思っている(シンクロは別次元の話なのでここでは除外)んですが、今回のWOIはとにかくグループナンバーのクオリティが高かったと感じました。


現役生のグループナンバーであるハリーポッターとリトルマーメイド。現役生卒業生が全員参加のグループナンバー、そしてフィナーレ。


グループで演技をすることが他のお金を取るアイスショーに比べても大差ないほど多かったと思うのですが、全てのクオリティが高かったと思いました。


正直いうと、グループナンバーって、
「あはは〜みんな楽しんでるな〜なんか振付できてなくて隣の人ガン見している人がいるな〜あはは〜」みたいな雰囲気があるような気がして、個人的にはそこまで好きではない(バッサリ)んですが、このショーはグループナンバーが素晴らしかった。


それは、町田さんがいるからとか、奈也さんがいるからとか、高志郎くんがいるからとか、そういう個々の才能で殴り合う良さではなくて、複数人で滑るからこその良さがちゃんと出ていた、というところにある、と思いました。これはひとりではできない、という世界線をセレクトしたセンスも、それを実行した選手のセンスと努力も、全部すごかったんだなとひしひしと感じました。


個人的にはハリーポッターが大好きだからと唯一女子選手で参加した吉本玲さんがとても良かったなと思いました笑

ハリーとロンがいて、そりゃあハーマイオニーがいなきゃね、というところにハリーポッター大好きガチ勢らしい吉本さん(しかも爆速)が入っていてすごく「よかった」です。



途中のグループナンバーでOBG全員が登場するシーンも、皆様のキャラクターが出ていて個人的にすごくアツかったです。


東真子さんの過去プロを彷彿とさせるヘランジ(心ではがんば〜を送る)や、谷川さんのスパイラル、土屋さんの美スケーティング、見られると思ってなくて超絶うれしかった松島那奈さんのトゥループ(綺麗だった!)、小室笑凜さん×高浪歩未さんのお手手繋ぎY字スパイラル(かわいくて美麗)、永井優香さんの現役の時に比べたらがんばって押してる感があるけど、それでも美麗すぎるバッククロス、武田奈也さんのリンク横断超ロングチェンジエッジ付きGOE+5スパイラル、石塚玲雄くんのそれ3F2A2T+SEQやりたかったですよね現役ですかのジャンプ、町田さんのトリを飾るにふさわしい3T、一部の選手を取り上げてもこんなに良いところ、現役を思い出すところとあって、これは歴史ある早稲田ならではだなと思いました。豪華すぎる。


フィナーレのTime to say goodbyeも振付がすごくオシャレで、即席で作ったものではないんだろうな、と見ている人に思わせる、「ちゃんと魅せる」を感じるナンバーでした。


最初から最後までグループナンバーが目白押しだったけど、その全てが印象に残る、素敵なものばかりだったなと思いました。




次に、
② 大学が作り上げたショーだからこその独自性
についてですが、

これは、今回のWOIがフィギュアスケーター及びその関係者だけでは成立しえなかったことにあると思います。


①のグループナンバーのクオリティとも重なりますが、グループナンバーの中でホッケーの選手、スピードスケートの選手の友情出演がありました。


それも、ただ出す、だけではなく、どのタイミングで出すか、どの演出をさせるか、を考慮した上での他部門選手の友情出演だったと思うので、この演出を考えた方がすごい、の一言に尽きますね・・・


ホッケー選手はフィギュア選手に倒される役という、少し悲しい役回りでしたが、ホッケースティックという武器をもった敵が倒される、という演出になっていていいな、と思ったのと、スピード選手はスターで無敵状態になるBGMのところでリンク端をビュンビュン滑っていて、そのスピード感がリンク全体を映えさせていてすごくよかったんですよね。


こういう形でフィギュアスケート以外のスケーターがアイスショーに関与するのはWOI以外に自分は見たことがなかったし、「大学スケートだからできること」、更にいえば「早稲田大学だからできること」という感じで温かくていいな、と思いましたし、他のアイスショーに比べてのWOIの独自性、新規性として、コンテンツ力を高めたのでは…!とすら感じるナンバーでした。


スケート部だけの横の繋がりだけではなく、グッズ制作にも早稲田の部(美術部だったでしょうか?)の方が関わられたみたいですし、開催前に応援メッセージを寄せていた他の部活動の皆様だったり、部活動同士の繋がりが見られたのもよかったです。


当日のお手伝いさん(受付等)や、ショー開催に先立ち準備をしてきた人達も、同じ早稲田大学の人たちが、「フィギュアスケート部」に限らず一丸となってこのショーを作り上げたんだろうな、というのがひしひしと伝わる良さがありました。これが2つ目です。





最後に、
③引退生を送り出す会場全体の温かさ
についてです。

これは明治法政オンアイスしかり、その他引退生を送り出すアイスショー全てにいえることですが、会場が温かい(かなり抽象的な表現ですが)のがいいなあと思いました。

引退生のためにいいものを作り上げよう!という気持ちがなければあのクオリティのショーはできないし、そもそもショー自体が存続しないですよね。


初代、永井優香さん世代を送り出した時に作られて、その代一代限りだけでできたとしても、それをここまで続けてこられたのは決して惰性ではない(というより毎回毎回クオリティが上がっているのすごすぎる)はずだし、良いものを作って送り出したいという気持ちがあるからこそなんだろうな、と思います。


また、温かい雰囲気と演技内容との両立がすごかったのですよ。温かい雰囲気でちょっとミスが出ちゃうと、「がんばあwww」みたいな雰囲気になりがち(それも好き)な中、ソロナンバーのあった現役選手が揃いも揃って今季最高の演技、みたいなミスの極めて少ない演技だらけだったのが驚きでしたし、それがショー全体を良い意味ですごく引き締めていて、ショーとしての統一感(?上手く言語化できないのですが。)があったなと感じました。
選手みんな、一年の中のピークここにきてる…?というくらいでした。


6練で決まらなかった高難度ジャンプをバシっと本番で決める選手、ミスをしても引きずらずにそれを忘れさせる選手、ミスをした中でもそれを演技として魅せる選手、それGPSでやったら何点出るんや…??という選手、GPSレベルの演技の後、自分の演技で空気を変えてキャリアベストくらいの気迫に満ちた演技を魅せる主将と、皆さん最高の演技でした。


試合とはまた別の緊張、慣れない暗い照明、沢山の観客、ロークラスからすれば7.8級選手と同じグループで滑らないといけないプレッシャー、選手ひとりひとりがそれぞれプレッシャーを抱えての演技だったはずなのに、それを全く感じさせない強い演技の数々でした。みんなすごかった。


ソロナンバー外のクオリティが高すぎるのに、ソロナンバーのレベルも相当高かった。
絶対にやってやるんだ…!という気持ちなのか、何なのかは想像できませんが、自分のできること魅せられること全部やるんだ…!!!という演技だらけで、かなりグッときました。


下手をすると雰囲気を壊してしまうかもしれないところ、あんな演技ができる、みんなすごかったし、特に一番滑走であの演技をした中村さん、ほんっっとうにすごかったなあ。 


全体の構成をはじめ会場全体の温かい雰囲気も素敵だった上に、選手全員の演技のクオリティの高さがショーを更に素敵なものにしていたのではないか、と感じました。





総じての感想なんですが、大学生がプロデュースするアイスショーということで、まあ色々あるとは思うので、それを踏まえた上で正直な感想を言うと、

このクオリティならパンフレット代3,000円で良くね?

でした。

個人的には1年で2.3公演見たいな、という温かいアイスショーでしたし、WOIという大学生が作り上げたショー、というよりも、ひとつのアイスショーとしてすごく好きだな、と思ったのが感想です。

今回はスケート部創設100周年ということで、これまでの比にならないくらい(?)豪華なもので、来年度もし開催されるとしたら、プレッシャーもそれなりにあるかもしれませんが、ファンはゆるゆると楽しみにしたいと思います。


ということで、

早稲田オンアイスはいいぞ!

ということで、締めくくろうと思います。


終わった日に書きなぐっていますので、お見苦しい点等ありましたら申し訳ございませんが、鉄は熱いうちに打つように、感情が昂っている間に文字に残す、リアルタイムの感情、だいじ🙃