”ダイヤモンドバックスはもしかしたら今年のメジャーリーグで

一番上手い補強をしたかもしれない。”

 

 

各スポーツ紙がアリゾナ・ダイヤモンドバックスの補強を

 

こう評価したのだ。

 

 

昨年、レギュラーシーズン終了ギリギリで勝ち取ったワイルド・カードの出場権。

※ワイルドカード=トーナメント式のプレーオフ

 

そこから”格上”と言われたブルワーズ、ドジャーズ、フィリーズを次々に撃破し、

 

掴み取ったワールドシリーズへの進出。

(2001年以来二度目)

 

惜しくもレンジャーズ相手に敗れ、ワールドチャンピョンは逃すも、

 

砂漠の地・アリゾナを大いに盛り上げた。

 

 

 

 更に圧巻だったのは”計画性”のあるオフシーズンの”補強”

 

ドジャーズが大谷、山本といった高年俸プレーヤーを獲得した一方で、

 

Dバックスは”ある程度計算できる選手”を次々に獲得した。

 

 

ダイヤモンドバックスの補強点は実に明確だった。

 

”ある程度打てるサード””ある程度打てるDH”、そして”ある程度計算できる先発投手”

 

機動力、絶対的エース、長打力、高い守備力を既に持っていたダイヤモンドバックス。

 

 

長年低迷が続いていた中、昨年ようやく確立できたその”チームスタイル”

 

大きく崩すことなく、2024年シーズンを迎えたかった。

 

 

そこで、ダイヤモンドバックスは”スーパースターの獲得”ではなく、

 

チームとしての”弱点”を全て無理のない補強で補うことだった。

 

 

つまり、成績も年俸が飛び抜けて高いわけではないが、

 

安定した実績があり、ある程度計算できる選手に目をつけた。

 

 

 

 1. ユジニオ・スアレス(32) 三塁手 右投右打

 

安定して打率.230、本塁打20本以上を計算できるサード。

 

49本塁打(2019)を放った実績もある。

 

安定した守備力があり、サードの命とも言える強肩も持っている。

 

昨年はエバン・ロンゴリア(38)がサードを守るも全盛期の長打力には影が見られた。

 

スアレスは年齢的にもまだまだやれる年齢。

 

Dバックスにはもってこいの逸材だった。

 

※年俸は約17億円(推定)。マリナーズからトレードで獲得。

※昨年は162試合出場、打率.232、22本塁打、96打点

 

 

 

 

 ジョク・ペダーソン(31)外野手 左投左打

 

こちらも安定して打率.230、20本塁打を計算できる打者。

 

2019年、ドジャースで36本塁打を記録。

 

守備に不安要素があるものの、穴である、DH起用を前提とした補強であり、

 

全く問題なし。

 

サンフランシスコ・ジャイアンツから移籍。

 

※年俸、約14億2500万円(推定)の来季オプション付き。

※昨シーズンは、121試合出場、打率.235、15本塁打

※Dバックスデビュー戦(現地 3月29日)で4安打(球団史上初)

 

 



 

 

 エデュアルド・ロドリゲス(30)先発投手 左投

 
アリゾナに今シーズン、一番衝撃が走ったのは間違いなく彼の加入だろう
 
2019年に19勝。昨年も13勝を上げた左腕、
 
ロドリゲスがなんとダイヤモンドバックスに加入。
 
4年総額120億円(推定)の大型契約。
 
Dバックスは近年、若手の台頭(ファートやネルソンなど)
 
もあるも安定感には欠けていた。
 
そこにこのロドリゲスの加入。
 
アリゾナの先発陣、”三枚看板”が完成した。
 
※昨年は13勝9敗、防御率3.30
※4年総額 120億円(推定)
※怪我で開幕には間に合わず

 

 

 

 

 ジョーダン・モンゴメリー(31)先発投手 左投

 

開幕直前、アリゾナに衝撃が走った。

 

昨シーズン10勝(11敗)をあげたモンゴメリーが、

 

Dバックスと契約したというニュースが流れたのだ。

 

 

 

これで昨シーズン”10勝”を挙げた投手が、

 

4人(ギャレン、ケリー、ロドリゲス、モンゴメリー)となった。

 

昨シーズン悔しくもワールドシリーズで対戦し敗れた相手、

 

テキサス・レンジャーズからの移籍となる。

 

 

 

ポストシーズンでも、3勝1敗とチームの世界一に大きく貢献した左腕は、

 

舞台をアリゾナに移す。

 

 

※昨シーズンは、10勝11敗、防御率3.68

※年俸37億5000万円(推定)+来シーズンオプション付き

(10試合登板でオプトアウトの権利、など)

 

 

 

 

 

 大補強もドジャーズの補強額には及ばず

 

大型補強を行なったダイヤモンドバックス。

 

これに加え、去年の主軸・グリエルjr.の残留など、昨シーズンから殆ど戦力が

 

欠けていないのもかなり大きいだろう。

 

 

 

対してドジャース。

 

大谷の補強額が総額約1000億円、山本が約500億円(いずれも推定)

 

であったことを考えると、

 

いかにその規模が異常であったかが見て取れる。

 

 

 

”スーパースター集団”に対して、”総合力”で挑む今年のダイヤモンドバックス。

 

果たして、今年もドジャーズの”最大の壁”となるとか。

 

それともドジャーズが大方の予想通り、地区リーグを圧倒するのか。

 

 

 

その他、サンディアゴ・パドレスやサンフランシスコ・ジャイアンツも、大型補強を行なった。

 

地区リーグで今年、最も混戦になると言われているナ・リーグ西地区。

 

今年はこの、ナ・リーグ西地区から、全く目が離せない。