アメリカの大学には、さまざまなクラブ活動がある。

 

野球クラブやサッカークラブ、ダンスクラブといった、

 

ほぼ部活動に近い形(というか日本でいう部活に値するかもしれない)で

 

頻繁に活動するクラブも多い。

 

中には、トライアウトに合格しなければ、そのクラブに入れないものも多い。

 

 

 

一方で、人々との交流を目的としたクラブも多い。

 

例えば、バトミントンクラブ(仮名)。

 

バトミントンが趣味の人たちが集まり、毎週ジムの1つのスペースを貸切り、

 

皆で集まってバトミントンをする。

 

 

 

ラケットはそのクラブが貸し出してくれる。

 

アリゾナ州大の場合は、20人から多い時は40人ほど集まることも多い。

 

海外の友達を作る場合におすすめである、一つのクラブだ。

 

一方で、日本に関係するクラブも複数ある。

 

 

 

アメリカの大学には、アニメクラブやアニメ吹奏楽部といった、

 

コアなクラブもあるらしいが、アリゾナ州立大学には、

 

一つが自分が所属していたブリッジクラブ、

 

もう一つが今回のテーマである、JSAがある。

 

 

 

 JSAって何?

 

主にその海外大に通う日本人主体で行われる交流クラブだ。

 

Japanese Students Associacion、通称JSAと呼ぶ。

 

恐らく、JSAがある海外大学は多いと思う。

 

実際、カルフォルニアにある大学や、ニューヨーク周辺の大学にもあるらしい。

 

 

 

大学にもよるが、JSAの目的は、海外大に通う日本人同士の交流が大きな目的だ。

 

例えば、アリゾナ州大には就活イベントがあり、

 

日本からキャリアサポートの方が年に数回、わざわざ来てくださる。

 

正直、これはかなりありがたい。

 

ボストンキャリアフォーラム(毎年秋)を含めた、

 

海外大生特有の就活フローを詳しく説明してくれるので、

 

これから就活、という人にはおすすめのイベントだ。

 

 

 

一方で、学生同士の交流会も行われる。

 

特に学期初めは、たくさんの日本人で賑わう。

 

お互い海外大に通う日本人同士、

 

おすすめのクラスや、学校内のバイト(アメリカでは学内バイトであれば留学生もできる)。

 

お互いの学部についての情報交換であったり、

 

就活の情報だったりと、日本人だからこそ話しやすい内容もある。

 

特に、フレッシュマン(大学一年生)におすすめなクラブだ。

 

 

 

ただ、日本人コミュニティーをはじめ、韓国人コミュニティー、

 

インドネシア人コミュニティーというように、

 

学校全体規模を考えたとき、そのコミュニティーは比べ物にならないほど小さい。

 

よって、人間関係は複雑になりやすい、ということについては、

 

留意したほうがいいだろう。

 

 

 

 

 

 ”人間関係”

 

高校生のとき、こんなブログを書いた。

 

アメリカには、アメリカ型の日本人と日本型の日本人がいる、と。

 

当時の自分は主に3つ。

 

要約すれば、

 

”アメリカに馴染んでいる人、少し馴染んでいる人、全く馴染んでいない人”

 

がいるよ、って話。

 

 

 

当時の自分は視野が狭かったため、割と小さな分野で人を区別していたが、

 

大人的な文章でいうところの、

 

 

”アメリカには、一人一人の日本人によっても多様な価値観があり、

 

人それぞれ全く違った考えを持っている。”

 

 

ということである。

 

 

 

価値観が異なると何が起こるか。

 

そう、人間関係で揉める。

 

 

 

加えて、特に先ほど話した通り、日本人コミュニティーはとても小さい。

 

日本の大学内とは比べ物にならないスピードで、

 

悪口や噂話が回る。

 

 

 

”例え嘘であっても。”

 

 

 

だからこそ、JSAとの関わり方は、考えたほうがいい。

 

もちろん、この上にないほどの親友に出会えるかもしれない。

 

ただ、リスクもあることも心に留めておく必要がある。

 

 

 

自分もそれで失敗した経験がある。

 

人間関係で揉めると、自分のメンタル、そして肝心の勉学へのモチベーションにも

 

関わってくる。

 

 

 

だからこそ、予めJSAと適切な距離を保っていた他の日本人生徒は

 

クレバーだなと思う。

 

 

 

これが、自分が日本から新たに来た留学生にJSAではなく、

 

日本アメリカブリッジクラブを勧める大きな理由の一つだ。

 

 

 

 適切な距離とは?

 

だからこその、”適切な距離”だ。

 

よく、日本人コミュニティーどころか、

 

日本人を明確に避ける日本人留学生も見かける。

 

そのやり方も決して間違いではないと思う。

 

ただ、上記で話した、”情報”という観点では、

 

そこまでする必要はないように自分は思う。

 

 

ただ、”勉学”という観点で見た時、日本人コミュニティーで

 

人間関係に歪みが生まれ、そこで悩むといったことは絶対に避けなければならない。

 

 

 

それが一番、留学において

 

”無駄な時間”

 

であるからだ。

 

 

だからこそ、個人的には、

 

 

日本人が一番集まる学期初めの交流ミーティング

(日本の)就活についてのイベント

 

 

この二つのみ、焦点を当てていいのかな、と考える。

 

特にアリゾナ州大のJSAは、前体制(パンデミック以降)、

 

あまりパッとするイベントが行われていない。

 

 

雑談して無料で配られるピザを食べて終わり、というケースがほとんどだ。

 

むしろ”無料ピザ”目当てで来る人すら多い。

 

以前は寿司パーティーや運動会といったイベントも行われていたようだが、、、。

 

 

ならば、日本語ではなく、英語主体のブリッジを初めとした異文化交流クラブや、

 

上記のバトミントンクラブなど、

 

国籍の異なる人たちと積極的に交流できるクラブに参加することを

 

個人的に留学生におすすめする。

 

 

↑ブリッジクラブの様子

アニメ、J-POP、邦画など、多様な角度から日本文化に興味を持った人たちが

集まる。日本人率が意外にも低めなため、ミーティングに参加すると歓迎してくれるため

個人的にかなりおすすめのクラブだ。

このクラブきっかけで友達になり、旅行など一緒に行っていた日本留学生もよく見かけた。

 

 

 

 アメリカでリーダーシップを磨きたい人

 

就活に活かせる、という理由でJSAの運営側に入る人をよく見かける。

 

それも理由としては悪いものではないが、

 

問題なのは、中には自身は運営側として、所属だけはするが

 

ほぼ活動には参加しない、という人もいるらしい。

 

しかも、周りはそれを指摘できない。

(上下関係のこともあるのだろうか?いずれにせよ、いかにも日本っぽい話だ。)

 

 

 

アメリカの他のクラブではまず考えられない。

 

野球クラブでも、運営を任されていた人が責任を果たせず、

 

チーム内で不満が続出し、シーズン中に自ら辞任する事態になっていた。

 

 

 

ただ、JSAでは、その人に対してそれを指摘すらしないのだ。

 

というより、指摘できない空気感になってしまっている。

 

だからこそ、希望を持ってJSAの運営側に入った人たちの一人一人の負担も

 

かなりなものになる。

 

 

※特に、会計は大変らしい。

 

 

そして、稀に見る志高いメンバーが辞めていく、

 

というサイクルが構築される。

 

 

自分もJSAの運営に関わっていたことがある。

 

やりたいことがとにかく沢山あった。

 

日本人だけでなく、現地のアメリカ人などを新たに取り込もうと、

 

ミーティング前の海外生への日本文化の紹介プレゼン、

 

日本語ゲーム大会、など。

 

が、

 

結局当時のメンバーに面倒だと煙たがられ、

 

そこに人間関係も絡み、JSAのメンバーから外されていた。

 

(後に、やりたかったことリストのいくつかがブリッジで実現できた。)

 

 

 

 

だからこそ、高い志を持っているのであれば、

 

JSAではない他のクラブの運営に関わるのがいいと個人的には思う。

 

特にブリッジなど、アメリカ人主体の日本文化に焦点を置いたクラブは、

 

歓迎されやすく、おすすめである。

 

そのクラブへの”想い”や”モチベーション”の違い。

 

2つのクラブ運営側を経験したからこそ、よりその違いが明確に伝わってきた。

 

 

 

 

 

良くも悪くも、ある意味”本物の”日本の文化を身近に感じられるクラブ。

 

それがJSAである。