ススのメモ

父はほんとに骨と皮になっていて口も開いていた

左目も少し開いていたしさ


ほんとにやばみの言う通り

ガチガチに尖って生きてるなんて馬鹿らしいよ

最期に人は

肉体がなくなって魂だけになるんだからさ


火葬場に向かう街並みは昔住んでた所を通って

とても懐かしかった

ダンナとの思い出もあるところ

あまり変わってない街並みがよけい胸を打つよ






お骨が焼けるまで待っていた待合室

とても地元とは思えないほ自然のある風景

ここはダンナが倒れて一番初めに入った老健に近い

淋しいなあ

もう何もなくなってしまった





ドラマ「366日」

あたしならそんな体になってしまった人とは

思いを残さないなあ

だって綺麗事ではすまないと思うよ

それはダンナを見ていて思うことだった

あたしはもうダンナと長く結婚生活してるから

それでも良いけど

若くて未来があるならそういう人とは

別れたほうが絶対に絶対によいと思う

ほんとに大変だよ

世の中そんなにうまくいく訳などない

まああれはドラマだからそれはそれどけどね




体調の最悪な中、葬儀をこなしてきた

あたしらみたいに少人数な人なんていなかったな

3人だけだからやたらと待合室が広い

売店もあったりしてなんだか不思議な感じ

値段が書いてなかったけどきっと高いのだろうな

ここの売店で働いてれぱ

もう人の死とか鈍感になるよね

無くならない仕事だからいいなあなんて思ったりも

した

明日辺りから熱が収まりますように!



父よ、やっと帰ってきたね

あなたが家を出てからもう10年以上経つね

自殺未遂さえしなかったらよかったのにね

あなたの大好きな孫に見送られてよかったね

骨壺を抱いて帰ってきたのはあなたご何よりも

大好きだったやばみだよ

よかったね

これからは母と楽しくやってください


もう煩わしい肉体はいらないからさ


ダンナのところに行ってあまりいじめないでね


見守ってやってください