夜のススキノ。
道内一番の繁華街だ。
出張のサラリーマンは皆口を揃えて大体いう。
ススキノは天国だと。
(僕が夜のスタッフをやってる時よく言われました(笑)
今までも友達と、何度もススキノは遊びに来ていた。
それはせいぜい居酒屋で夜の街については、ほぼ初の体験ばかりだった。
本田さんの後ろについていく途中何人もの、人が声を掛けて来る。
それに笑顔で答える本田さん。
(やっぱ組長になるとこうなるのかなぁ~)
なんてその光景を見ながら歩いて付いていった。
一軒目に入ったお店は、スナックだった。
大きい店ではないが、オープンで入った為他のお客さんは見当たらなかった。
「いらっしゃいませ~本田さんお久しぶりですね!あら?珍しく可愛いお連れさんがいらっしゃるんですね」
席に案内される、そしてあっという間に、綺麗なおねえさまがゾロゾロと僕達の席にきた。
僕は完全に緊張していた。
次々と名刺をおねえさま方々から頂く。
「鳳なんか話せよ」
本田さんから急に言われて焦った僕は。
「こんなに名刺いただいたら、トランプできそうですね・・・」
その時僕の隣にいた子が
「私ばば抜きのババにしないでね!本田さんねいつも私をいじめるの!」
本田さんが笑いながら言う。
「お前ババだから仕方がないじゃん(笑)」
「ひどーい!」
僕は緊張でそのやり取りを見ている事しかできなかった。
「鳳好きなもん飲めよ、遠慮しなくていいからなっていうか、さっきの調子なら遠慮なんかしないか(笑)」
「アハハ・・・ビールいただきます(汗)」
とりあえず皆の飲み物が行き渡った。
でも、本田さんはなぜか、水のはいったコップだった。
飲めない人なのかな?と思って聞こうとしたが。
そこですかさず本田さんの隣にいる子が話しに加わる。
「さっきって何かあったんですか?」
「こいつな、俺にこんな事言ったんだ。
今の893ってあれですよね?庶民騙して、我が物顔で歩いてるし
金の為ならなんでもやりますよね。極道だかチンピラだかわけわからないし
仁義もくそもあったもんじゃないしって初めてあった俺にさっきいったんだよ
面白い奴だろ」
僕は顔をしたままになり、何も反応できなかった。
ただただ目の前にあるビールの飲んでいた。
「へぇ!本田さんにそんな事いうなんて、やっぱり本田さん893向いてないですね(笑
私達と同じ事言ってるね(笑」
そして僕の隣にいる子が、色々話しかけてくるけど
僕は何を受け答えすればいいかわからず、「はぁ」とか味気の無い返事ばかりだった。
何か話さなければと思いそこで僕は隣の子に
「本田さんはお酒飲めない人なんですか?」
と尋ねた。
「本田さんはね。他の組員さんが仕事してる間は絶対に飲まないみたいだよ
偉いよね、私も初めて席着いた時に聞いたんだけどね。」
へぇ~っと思った。なんか意外な一面というか893の印象がちょっと変わった気がした。
「鳳、飲んでるか?」
「はい。頂いてます」
「本田さん鳳さんお酒強いですよ。すでにジョッキ5杯目だし(笑)」
我が家の家系は昔からお酒に強いらしく、その血は僕にも受け継がれており鳳にしたら、これでも
遠慮して飲んでいた。
親が家で飲んでる時は瓶ビールの2ケースは普通に空きその後他のお酒を飲む酒豪だったし、
じーちゃんは、朝ご飯に焼酎を掛けて食べていた位酒好きだった。
その後も次々と飲み続けていた。
そして、本田さんがボトル持ってきてと言いボトルが来た。
「お前ビールザルだな。他の酒も飲んでみろ」
そういわれて、僕はそのボトルを飲む事になった。
甘くて凄く美味しかった。
「これめっちゃ美味しいですね。」
「そりゃ高い酒だからな、ブランデーなんて飲んだ事ないだろ?」
「初めて飲みました、すごい飲みやすくておいしいです」
アイスクラッシャという飲み方らしく、細かく砕いた氷の中にお酒がはいっており、ものすごく美味しかった。
序所にお酒の酔いもあって場に慣れてきて
あっという間にボトルが空いて、次のボトルが来た。
「鳳お前本当酒強いんだな。俺の若い頃より凄いわ」
「今おいくつなんですか?」
隣の子に聞かれて僕は普通に答えてしまった。
「ん?16ですよ」
「ええ!16!?全然見えないですね同じ位だと思ってましたよ。」
当時の僕は、もの凄く老けて見られる事はショッチュウだったので、
「よく言われますよ(笑)」
「おいおいお前いくらなんでも、馬鹿正直にいうなよ。
お店に迷惑かかるだろ」
(お酒は20歳からです。絶対に真似しないでください)
「あ。すみません(汗)」
その時ドアのベル?がカランカランといって他のお客さんが来た。
すると本田さんの隣の人が席を立ち
「いらっしゃいませ~と向かった。」
そして、本田さんは僕にこう言った。
「鳳そろそろ次の店いくか?お前まだ大丈夫か?」
「あ。はい。全然大丈夫です」