どれくらいの時間がたったか感覚がわからなくなってた。
ただ心配そうに僕は、ガネーシャを見守ってた。

そして、ガネーシャが急に口を開いた。

「ワシな・・・12年前に今の自分と同じように教えとった子がいたんや。今じゃそこそこ有名になって、
作ってるもんも大ヒットしてるんや。わしの教えを上手に表現してな。わしの気持ち汲み取ってくれて
色々やってくれてるんや。めっちゃワシも嬉しいんや。そんでわしも応援したるって景気付けにワシの右腕貸したるって、
送りだしたんや。その子にな、自分が成功したらワシの所に遊びに来いって約束したんや。でもな
まだ来ないんや。それを考えると腕が痛くなるねん。その子も今忙しいかもしれへんけどな・・・』

「それってもしかして、最近借りたDVDのですか?」

『よう気づいたのぉ、ワシから行くことはいつでもできるんや。でもな、それじゃ約束した意味が
無くなるんや。これはワシとその子との約束さかいワシは信じて待ってるんや。』

正直ええええ?!という感じだった。だって今年大ブレイクしたあの人が、お弟子さんだったとは
俄に信じ難い話だ。
今までは、このガネーシャだけでの話しだったが、今回は別の人がでてくる。
しかもそれが、あの人とは・・・でも、僕は信じた。

「ほら?忙しすぎて時間取れないんじゃないですか?あれだけのヒットの人になれば、
どこでも引っ張りだこになるだろうし、有名になった人って、自由な時間が自分でなかなか
とれないって聞いたし。スケジュール5分置きになるとかTVで言ってた人もいるし・・」

僕はとにかく慰めようというか、本人になったつもりで来れない理由を考えては話してた。

『でもな。本当にそういうのが理由になると思うか?わし自分に色々おしえたな?』

「・・・なりませんね・・・すみません・・・」

でもその時のガネーシャの顔は今までに見たことない暗い寂しい顔だった。
ガネーシャが困ってる・・・ここは僕が助けてあげなくちゃ・・・
でも相手は有名人・・・僕には連絡する方法すら知らない・・・でも無理な理由を先に
考えちゃいけない・・・何か道はあるはずだ!

「ガネーシャすみません、僕今日は帰ります。又連絡しますね!」

僕はそう言い残しその場を去った。