6月ももう終わり。早いですね。
そんな6月後半は怒涛のリオフェス巡りをしてきました。


劇作家の岸田理生さんの追悼の意を込めて、各劇団が岸田理生作品を上演するイベントだそうです。
自分が岸田理生作品と出会ったのは、害獣芝居の『火學お七』を観てからであり、そこから原作の戯曲も探し気になりました。それで、いろんな作品も観てみたいと思ったところ、このリオフェスを見つけ、気になった公演を観に行きました。

そんな観に行った公演の感想。。

 
■吉野翼企画『疫病流行記』


地下倉庫を思わせる会場、包帯姿で徘徊する男優たち、ビニールにくるまりながらうずくまる女優たちに始めからびっくりした。
ストーリー物で見るとはわけがわからなかったし、役目を終えた役者たちが私服に着替え出ていき、あとは見る側に舞台を託されるという流れは、ほんとわけがわからない(2度言う)気持ちを残したけど、後からじわっとくるシュールさがなんか心地よかった。


■ユニットR 「ラビリンス」


団地で起こった強姦事件がきっかけで、団地に住むそれぞれの夫婦たちの揺れ動く「恋」を描いた話。
内容はドロドロしてるのに、落ち着いた気持ちで最後まで観れたのはよかった。渦中の娘が唄う「あなたを待っている」という唄が心にきた。原作の「恋 其之参」読んでみたくなった。大人の舞台っていいなと思った。


■昭和精吾事務所「水鏡譚」


今回のお目当てであった公演。
前半は朗読劇スタイル、後半は演劇スタイルの二部構成。
映像や音楽も駆使し、何より役者陣の艶やかな演技が魅力的であったし、終始妖艶で色気あるお芝居だった。公開ゲネ回を観に行き、公開ゲネをするぐらいだから相当自分たちの舞台に自信ある団体さんなんだなと思った。(←何この上から目線)
けど、カメラのカシャカシャって音が気になったな;;公開ゲネだから仕方ないけど。
昨年の「七七火-なななぬか-」行けなかったので、ほんの一部「火學お七」要素が入ってて嬉しかった。 


■劇団風蝕異人街 『メディアマシーン』


原作のギリシャ悲劇「王女メディア」が復讐劇でそれを岸田理生の脚本で!?と思って急遽観てみたいと思った公演。
コンテンポラリー演劇とついてたから、朗読に合わせて身体で表現する舞台だった。「私はメディア」「熱風が吹くは・・・」というのが印象的なようにメディアの復讐に燃える激しい感情がひしひしと伝わってきた感じがして引き込まれた。
あと、役者さんたちが汗だくで動いてたのも激しさを頷ける要素の一つだと思った。


こうして、全7公演中4公演を観に行きましたが、どの作品も引き込まれました。

そして、6月28日は、岸田理生さんの命日。
「メディアマシーン」終演後、理生さんを偲ぶ会『水妖忌』が行われ、ちょっとだけ参加しました。

今回初めてリオフェス観劇してみてますます理生さんの作品が好きになりました。

原作いろいろ読んでみたいです。


お会いできて嬉しいです…。