最近買った雑誌の記事でとても興味深かったことが書いてあったので、書いて見ます。
戦後、ほとんど国策の一環として産業界も国にもお金がなかったため国民に給料の上前をはねるように貯蓄させ、その資金を傾斜配分する格好で企業に低利融資した。これが、日本の戦後復興が成功した最大の理由。
高度成長期になって、資産形成の余裕は出てきけど、国民のニーズに加えて持ち家奨励の住宅政策によって、日本では家を買うことが最大の資産形成になった。
それでも1980年代以前は、生涯賃金の5分の1程度を投入すれば家が買えたけど、バブルの時代に不動産価格が高騰、35年ローン等が初めて登場する。
バブル崩壊後の90年代は不況対策で住宅が作られ、将来の昇給・昇進を前提に金利があがるステップローンなどの住宅ローンを国が強力に後押ししたが、デフレや金融危機などにより右肩上がりの成長が見込めなくなった。
その結果資産形成も兼ねて買った家の価値は目減りし、家を売ろうにも売れず、重いローンのみが残った人たちの生活はますます余裕がなくなり、消費は抑制、企業収益は回復しているのに個人消費は回復しない今の状況を生み出した。
こうして戦後60年を振り返ってみると、個人の富が国にいいように使われてきたことが分かる。
特にこの15年は大危機に陥った金融機関を救済するために超低金利政策を続け、本来なら預金金利を得るべき預金者や生活者からすくなくとも130兆円の富を奪ってきた。
なにしろ今の日本政府の借金(国債と借入金の債務残高)は、800兆円を超えている。年金債務までいれると1500兆円。国の財産を全て売ってもとても間に合わないし、特別会計に手をつけないで毎年の予算を削っているだけでは焼け石に水。結局国民に働いてもらって、税収を増やして返済するしかないが、その働き手も減っているとすれば、常識的に考えて返せるわけがない。
国内にじっとしていたら、徳政令と低金利の挟み撃ちにあう可能性が高い。
大体海外の例を挙げてみると、オーストラリアでは三年間固定で定期預金すると6,5%程度金利がつく。半年でも6%だ。ニュージーランドあたりではこの数字がもっと高く8,5%が普通だそうだ。
またご存知のとおり、日本は世界最大の貯蓄大国である。貯蓄率、額ともにNo1だ。にもかかわらず、金利は0金利にならされお粗末なほど低いのであれば、預かる側からすれば笑いがとまらないはず。国は国でその資金で国債を買わせて(銀行や郵貯などの機関投資家は自力で運用せず、国債を買って黙しているだけ)、左団扇で特別会計などの借金を増やしている。実際これが日本の現状である。
ざっと横並びに欧米などの投資実績を見てみると6~7%は当たり前。資産運用収入という意味で、日本人はとても実績としてえている額が小さい。にもかかわらず、フロー(給料)は世界標準でもトップクラスにいる。
FAやCFAなども1%程度しか違わない商品の説明をしている人がほとんどで、海外資産の紹介をできる人がほとんどいない。
また老後の生活を心配する理由の内上位五指にはいる理由に、十分な貯蓄がないからとか年金や保険が十分でないからという答えが7割近くあったりする。年金の将来的不安(実際支払われるか、支払い原資があるか否か)はおいておくと日本の年金の給付水準は高い。
月額で30万近くになんだかんだでなっている人は使い道がなく貯蓄するなんて話も聞く。そもそも年金で足りなかったら貯蓄を切り崩すのが世界の常識だ。ドイツだと貯蓄は残さず全て使いきると答えた人が78%とダントツに高い。夫婦で使い切るというのもひとつの明快な価値観だと思う。逆に中国とフランスは子孫に引き継ぐという回答が半数を占めている。流石に家計や血脈を重んじるお国柄だけはある。
さて、日本だとどうか。
なんと、7割が「未定」なのである。自分が老いぼれたときに一番世話をしてくれた人に残してあげようと、最後まで残す相手を決めないでいるのだ。生前贈与というすばらしい制度を作ってあまり活用されていない。生前贈与などしてしまったら、誰も面倒みてくれなくなる。つまり貯蓄が介護保険代わりなんて側面を持つ人もいる。そういう人が信じられない事に結構多いのが現状だ。かといって自分のために使い切る度量も器量もない。このセコさ。ジス・イズ・日本人である。
世界最強の貯蓄大国でありながら、多くの日本人がその使い道を考えていない。つまりマネープランが欠如している。投資信託など長期に保有し最終的に2~4倍に資産を増やしハッピーリタイアメントに使うためのものも、余剰資金でやるため、なぜか下がったらすぐに売ってしまう。そして上がってから買う。高値で買って底値で売るという投資から逸脱した行動をとり安い。
欧米人においては、ライフプランとマネープランがリンクしていて、資産運用、資産形成をしながら思い描いた老後に向かって人生の歩を進めている。
一方、日本人は大半が明確なライフプランを持たず、したがってマネープランも計画性が欠如。そもそもマネープランを立てようにも、国と金融機関にだまされてイールドが非常に低いため、収入は高いのに資産形成は困難。購入したマイホームも資産というよりは、借金の塊。自分の老後が思い描ずに、老後の不安を貯蓄と保険で埋め合わせるかのように貯め、殖やす頭も使うまもなく、残す相手すら決められないまま、世界一の資産を残して死んでいく。しかも世界一の長寿国だから、不安ばかりでさほど楽しみのない人生が延々と続くとなると、なんともやりきれない。
資産運用や資産形成はとても大事、グロウリッチスロウリーな気持ちで考えていく必要性を教えてくれました。