私、田舎生まれなもので、自宅周辺は緑あふれる空気のオイシイ素敵な町でございます。
今回はそんな緑に集まる虫。クワガタの話しでございます。
私、7つ上の兄貴がおりまして、幼少の頃、夏の日曜になりますと毎朝4時に叩き起こされクワガタ採りに連れて行かれました。
クワガタ採れるホットスポットが数カ所ございまして、その中の兄貴のお気に入りスポットに通っていたのであります。
自宅から自転車で20分くらいの場所で、兄貴のお気に入りのピストの前身、ロードマンで二人乗りで向かっていたのであります。

二人乗りはぜんぜんよいのですが、その場所がハンドルとイスの間のフレーム部分に座らされていたのであります。
クッションもないので、フレームが股に食い込みSMの三角木馬状態でかなり苦痛を伴い、その場所へ輸送されていたのであります。
段差などは最悪。かなりの衝撃と共に痛みが・・
そんな何時も通り輸送されておりましたところ・・
前方から不審者発見。
肩で風をキリすぎ半径十メートル亜空間を形成している人物が近寄ってきて・・
「よぉ!!」
シンナー臭全開。
鬼ゾリぶっこみ。
これ以上の修行は勘弁シテクダサイ。
「どこ行くの??」
兄貴の友人でした。完全中学生には見えません。
少年ヤクザでございます。
兄貴「クワガタ採りに行くんだよ。」
少年ヤクザ「徹マン明けで眠いけど、俺も一緒に行くよ。」
少年ヤクザがパーティーに加わりました。
さすがに三人乗りは厳しいので、歩いて目的地に向かっておりますと、
少年ヤクザ「ちょっと待ってて。原チャかっぱらってくるよ。」
っと言い放った直後、
「やっぱりたまには歩くのもいいか?」
私の存在を意識していただき、気を使っていただけた模様。
少年ヤクザとの信頼関係30ポイントゲット。
シンナーの影響によりイッツ・ア・スモールワールドに旅立たれる瞬間がたまに訪れますが、少年ヤクザ悪い人ではないみたい。
道中も気を使っていただき、クワガタ採りの必勝法等をお話ししていただけました。
間に傘を数件の家から拝借しておられましたが・・
目的地に到着。
雰囲気のあるクヌギの木。
樹液ポイント発見。
基本、クワガタはこのクヌギの木の樹液が好物でございます。
その他、カナブンやスズメバチ等も集まっておりました。
スズメバチは6、7センチの大物でございました。
少年ヤクザの目が輝きました。
何かのスイッチが入った様子。
急に靴を脱ぐと、間髪いれずにその靴の靴底でスズメバチを叩き落としました。
少年ヤクザのお家芸カワイガリ。
他の虫たちを蹴散らし、我が物顔で樹液を食すスズメバチに地球で生きてく厳しさをお教えされたのであります。
・・が、カワイガリすぎて輪廻転生の旅へ送られてしまいましたが・・
生まれ変わり、またスズメバチになったら、靴には過剰反応を示すでしょう。
こちらから何も危害を加えていないのに攻撃してくるハチは、この影響によるものだと思われます。(嘘ぴょん)
そんな下準備が出来たところで、少年ヤクザにまたしても動きが・・
先ほど拝借してきた数本の傘を広げ先端部を地面に突き刺しておられます。
いきなりイッツ・ア・スモールワールドの世界へ行ってしまわれたのか?!
いえいえ。
少年ヤクザの必殺技。
窃盗傘クワガタホイホイ
手で届かない上の方にいるクワガタを木を揺らし、開いた傘の中に落とし集める作戦でございます。
クワガタ採りをされた事のある方はご存知だと思われますが、地面に落ちたクワガタは、瞬間で土の中や落ち葉の中に隠れてしまいます。
それをこの傘の中に落とし、拾いやすくする優れ技でございます。
しかも、落ちるポイントを熟知しており殆どもれなく回収完了でございました。
数本のクヌギの木にそれを行い集まったクワガタ50匹以上。
少年ヤクザも兄も私も大満足。
私の愛用の虫かごは積載量オーバー。
それを見た少年ヤクザは、近所の子供にアゲルからとシンナー用のビニール袋にクワガタ10匹ほど収納。
クワガタがイッツ・ア・スモールワールドに行ってしまうんではないかと思われましたが、使用前だったのでセーフ。
そんな大収穫なクワガタ採りでございました。
帰り道、我ら兄弟所持金ゼロでしたが、少年ヤクザは麻雀で勝ったからと缶ジュースをご馳走してくれました。
拝借した傘も元通りに返却されておりました。
少年ヤクザ「原チャも傘も使い終わったら返さないとダメだぞ。盗られたら相手も怒るし、隠されて借りれなくなっちゃうからな。」
根本は間違っているが、筋は通っており説得力のあるお言葉。
ワルにはワルの哲学があり。
その時はあまり意味が分かりませんでしたけどね。
あんな幼少期に知らず知らずの内に人間勉強させてもらっていたのです。
現代も様々な悪はございます。
悪は悪いことですが、悪なき善はありえません。
持論ではございますが、悪と善のバランスが大切なんだと思われます。
一方通行の悪は負の遺産しか残しません。
まるでドコかの電気事業者のように・・
ちなみにその少年ヤクザは会社を興し、今では年商数億円の社長さんでございます。
正当なビジネスで。
相手あっての自分を考えられることが、重要なのだと思われます。
色々と教えてくれたこの地元は大好きでございます。
いつか恩返しできたらなっと思っております。
もし、傘の先端部が何もしていないのに汚れていても、どうか寛大なお気持ちでお受けとめてください。
伝統技術が継承されている証でございます。
返却なき場合はカワイガリの足りていない輩と思われますので、迷わず通報を。
あの時、ご馳走してもらったバヤリースオレンジが、久々にこの記憶を思い出させてくれました。
クワガタ採りの季節到来でございます。
季節を楽しむって素晴らしいことですから・・
