第5回紫苑ステークス(GIII) 回顧です。
どうぞよろしくお願い致します。
タイム 2.02.1
ハロンタイム 12.4 - 11.4 - 12.5 - 12.8 - 12.7 - 12.4 - 12.0 - 11.8 - 12.0 - 12.1 |
4F 47.9 - 3F 35.9
後傾よりの平均ペース
大勢が固まったあたりから息が入るが、比較的早くレースが動き、
決して単調な前残りのスローではない。
良で開始した土曜。しかし、2~6レースで雨。さらに一度やんだ後、
直前の10レースでも雨。やや重発表だが、実質重馬場だったように思える。
では、上位について触れます。
1着に、⑩マルターズディオサ。着差だけでは見えない、とても内容の濃いレース。
道中は、好スタートから先頭も、内から来た逃げ馬の後につける2番手。
しばらくは馬が行きたがっていたが、田辺騎手が旨くなだめ折り合う。
レースが動き出した残り800mから4コーナーまでずっと馬なり。手綱は動いていない。
直線では、1馬身の差をずっと保ったまま、残り200mから鞭を数発入れた程度。
この差を保ったまま後続を封じての完勝だった。
これで4勝、同世代重賞2勝目と2番手の位置につけた。
今回の収穫は大きい。時計こそ遅いがそれは皆同じ条件。
遅いペースを前々で折り合えたこと、初の中山芝2000mという癖のない底力コースを
こなしたこと、早め先頭から気を抜かず最後まで伸び切っていること。
デアリングタクトを破る馬がいるとするなら京都芝2000mのセオリーである
内をロスなく進める先行馬。理想的な前哨戦だったのではないか。
2着に、⑱パラスアテナ。大外枠の不利を無くす好発からの即内コース取りが光った。
道中は、中団前目の8番手。前に壁を付けれずも折り合えている。
うまいのは残り800mから急ではなくゆったりと位置を上げていった点。武豊騎手。
しかし、直線では視界の開いた前から抜けようかという雰囲気だったが、
坂で分かりやすく脚が鈍り、抜けた後再度伸びてきた。急坂は苦手な模様。
坂のない京都に変わる点はプラスだろう。
しかし、これまで一度も関西圏を走ったことがないので、初輸送となる。
それがどうでるか。
3着に、⑯シーズンズギフト。こちらも外枠ながらクリストフルメール騎手旨く立ち回った。
道中は、スタートは普通も馬の加速よくすぐ先団にとりつく。
直線では、すぐ失速したため開いた内をつくも坂まで我慢させ、坂下で鞭。
そこから一旦は2番手に上がったがパラスアテナに差し返されてしまった。
故障明けであることを考えれば健闘していると思う。
1番人気の、⑨スカイグルーヴは、9着。+26キロと、馬体回復も成長もあった。
スタートから戸崎騎手が手綱を抑えてどうやら後ろから行く作戦だった模様。
道中は後方14番手も、残り800mから少し勢いよく馬を促しまくり気味に上がっていく。
4コーナーでは大外ぶん回しながら前を射程に入れるところまで上がるが、
さすがに仕掛け早。坂あたりで失速してしまった。
無駄な距離を走った分、仕掛け早のため、坂がだめなのかどうかまではわからない。
大きく負けていない、見せ場はあったといっても、また1番人気で掲示板を逃している。
人気落ちするいつかまで静観したほうがいいでしょう。
◎の、⑰ウインマイティーは、7着。出負け、その後のリカバリ不全、仕掛け早、厳しかった。
スタートで出遅れた後、外からパラスアテナが切り込んだため前がふさがり、
あっさり後方待機に切り替える。が、いくらなんでも下がりすぎだ。
道中は後方16番手。折り合いに専念したかったのか定位置を確保。
残り800mから騎手は促し、馬自身は700mあたりから動き出すが大外ぶん回し。
直線は必死に追ってはいたがこれで届いたら相当なものだ。
途中までで10馬身以上あった差がここまで詰まっている。
当然最後は前と同じ脚色。これで突き抜けたらデアリングタクトに勝てるだろう。
出遅れたにしてもいくらなんでも下げすぎだ。
外2頭が前に行って、再度ある程度の位置につける機会はあった。
差す競馬を試したかったのだろうか。
しかし、坂あたりの伸び脚だけは明らかに他と違っており、京都がマイナスになると
いっていいほど急坂コースは走る。パワーは相当なものだ。
この馬は秋華賞もやっぱり出遅れで負けた後(騎手交代ならわからない)、
今年は阪神で行われるエリザベス女王杯で人気落ちしたときこそ狙えるかもしれない。
馬券:大外れ!