男涙と青空と。
ほんとはもん吉のおバカな生き様を書こうと思っていたのだが、急遽変更。
ちょっと嬉しいことがあったので読者の皆さんにもおすそ分け。
結局バレンタインのお返しを土曜日に返した俺。 手作りのプリンとクッキーだ。
だが俺にバレンタインのお菓子をくれた子で、私立専願で合格してもう塾に来ていない生徒たち、つまり麻由と夏樹だが、
さすがにプリンを「月曜に麻由と夏樹に渡しといて」と手渡すわけにはいかんので、他のやつらより多めのクッキーを手紙と一緒に江梨子に渡しておいたのである。
ハイジ 『江梨子、麻由と夏樹にクッキー渡してくれたか??』
江梨子 『うん☆ 渡しといたけーん。』
ハイジ 『ほんまやろな・・・。 お前食ってねぇだろうな( ´_ゝ`)?』
江梨子 『www 食べてねーしw』
・・・とまぁ無事に麻由と夏樹には渡ったようである。
そして今日の授業の合間の休憩のとき。
2年生の授業を終え教務室に戻る俺。
ハイジ 『・・・まったくあのサル野郎(もん吉)意味不明なことほざきやがって・・・。』
麻由 『あ! せんせぇおった~~♪』
夏樹 『先生久し振りやねー☆』
ハイジ 『おぉ! 麻由&夏樹ー。 遊びに来たんかw??』
麻由 『違うよ~ww せんせぇにコレ渡しに来たと☆』
ハイジ 『・・? 手紙?』
夏樹 『そう。 クッキーのお礼にね☆』
ハイジ 『マジ!? ありがと~~☆
なんかバレンタインのお礼にお礼されたら永遠に続きそうだなwww』
麻由 『ちゃんと読んでよ~~☆』
ハイジ 『おぅ。 絶対読むよ☆』
そして全ての授業が終了した放課後。
麻由の手紙を開く。
ハイジ先生へー 
この前は手紙とクッキーありがとう
めっちゃおいしかった
男なのにやるねー
麻由のも上出来やったろー?? まぢ主婦なれるー
せんせぇもなれるけん
ハイジ先生のおかげで数学分かったし、高校も受かったし、
高校の先生にも「テストの成績よかった」って言われたよ![]()
よかった~
ハイジ先生ありがと![]()
またわからんトコあったらききにいきますぅー
でわお元気で![]()
麻由より。
麻由の話によると、高校の先生から、〇〇中学校から入学した今までの生徒の中で一番いい点数だったと言われたらしい。
そのことを俺に嬉しそうに話してくれたことが俺も心の底から嬉しかった。
そして夏樹の手紙。
夏樹と言えば、私立専願入試の試験当日、俺が受験高校の前で応援ため立って待っていたことに感動して、試験会場で泣いてしまうというハプニングがあった。
でもそれでもなんとか合格してくれて、あれでもし落ちたりしてたら俺は確実に自分のせいにしていただろう。
ハイ~~~~~~~~ジ先生へ ![]()
このたび、ハイジTeacherの教えで、高校に合格することができましたぁ
ありがとーー![]()
試験の日、外でずっと待ってくれててありがとう
めっちゃきんちょーしとったけど、元気が出てきました![]()
そして涙も出ました
めっちゃキライだった数学をちょっとずつ好きになれたのもハイジ先生のおかげやん
感謝してます![]()
おもしろく、そして厳しく、時にバカバカしく教えてくれてありがと
教師になる夢の実現に向けて頑張ってね
先生なら出来るっ
もし広島に戻っても夏樹のクッキーの味を忘れちゃいかんよ![]()
将来夏樹に子どもが産まれたら、三者面談しようや
楽しみに頑張ります![]()
3年生Aコース 夏樹
・・・・・気づいた時には涙目だった。
60人近くいる3年生の中の、たった1人との別れをここまで惜しく感じるなんて。
本当にわずかな時間だけしか一緒にいなくて、ほとんど何の力にもなってやれなくて、
頑張ったのは俺じゃなくて生徒の方なのに。
「先生のおかげで」
そう言ってくれるこの子たちのことを、どうしてもっと愛してやらなかったんだろう。
ハイジ 『いいから帰っていい子して宿題でもしろっ!』
麻由 『構ってもらってうれしいクセにーw』
ハイジ 『やかましいわww!!』
夏樹 『絶対ウチらおらんくなったら寂しいけんーw??』
ハイジ 『うるさいのがおらんくなるけん3Aが静かになるよ・・・。』
夏樹 『はい出たー!』
麻由 『もう先生とか知らんもーん!』
もうこんなくだらないやりとりが出来るのも、本当にわずかな時間しかないのに。
口を開けば勉強勉強言わなきゃいけないってのがどうしようもなく辛いけど、
あいつらの合格のためにって自分を正当化して・・・。
ハイジ 『・・・あれ・・・。』
夏樹の手紙を封筒に戻そうとふと裏面を見てみると、裏にもまだ何か書いてある。
・・・それはある曲の歌詞だった。
思い出が時間を止めた
今日の日を忘れるなと
見慣れた景色 二度と並べない
思い出の道
空 今日も青空です
泣き笑いしたあの時
あたりまえが未来に変わる
特別な時間をありがとう
EXILE 「道」
流れ出る雫はいまだに止まってはくれない。
あふぉなあいつらと過ごした当たり前の時間。特別な時間。
あとわずかではあるけれど、大切にしていきたいと思った。