その一言で報われる。
プリント作成のため、早めに塾に到着した俺。
朝起きた瞬間から胸騒ぎがしてならなかった。 ・・・そう、今日は私立専願の合格発表である。
ハイジ 『あ・・・! もうクソっ!!』
かれこれ同じプリントで3回もミスをして修正液で消しては書いて消しては書いてしている。
・・・まるで頭が集中していないのだ・・・。
プルルルッ
塾の電話が鳴る。
ガチャ!
林先生が電話にしようとしたが、それより早く俺が受話器を奪った。
ハイジ 『はい、〇〇塾△△校のハイジです。』
あやめ 『ハイジ先生受かった!! ・・・・あ。 あやめよ??』
ハイジ 『・・・・・大丈夫。 声で分かってるよw
・・・そうか、受かったか・・・!!
ほんとお前が受かったかどうかが気になって俺は気が気じゃなかったよ・・・!』
あやめ 『ははww
ありがと☆ 受かったのは先生のおかげやね。』
・・・・・!!
お前その攻撃はせこいだろ・・・。゚(゚´Д`゚)゚。
ハイジ 『あ・・・じゃ・・・あれだ、塾長に代わるな。 うん。』
塾長 『おー!あやめか! うん、うんうん。 いやー心配したぞ・・・』
ハイジ 『・・・・・。』
林先生 『ハイジ先生。 俺の胸で泣いてもいいんですよw』
ハイジ 『大丈夫ですよw! 泣きません・・・絶対。』
その後も授業の間中、電話が鳴るたびに教室の外をチラ観する・・・。
麻由、美織、その他私立専願を受験した生徒たち・・・
全員合格しました(*´∇`*)
合格を応援してくださった皆さん。 本当にありがとうございました☆
これで一つ大きな肩の荷が下りたような気がします・・・。
放課後。 俺は3Cの生徒に数学を教えていた。
ハイジ 『・・・そしたらこっちは割り算やけんさ、分母に持ってくればよかろ?』
やっこ 『あーねー。そしたらココはさー』
リオ 『キャー! あやめ受かったっちゃろ??おめでとー☆』
美雅 『いいなーウチも専願にすればよかった~~。』
やっこ 『え!? あやめ来たと!? ウチもいってくる!!』
教室の外から生徒たちの騒ぎ声が聞こえる。
どうやらあやめが塾にやってきたようだ
ハイジ 『・・・そうやね。 そしたらあとは三平方の定理を使えばAPが求まるやろ?』
3Cの女子 『え、でも先生こっちは? 求めるのはBPやないと?』
ハイジ 『やけんAPさえ求まったら後は・・・』
ありっぺ先生 『ハイジ君! あやめが来とーよ☆』
ハイジ 『あ、はい。 分かってます。
・・・この△BEPと△DEGが相似になっとーけん・・・』
やっこ 『いいなーあやめ。もう受験終わりよー?』
サエ 『ウチも専願にすればよかったー。』
リオ 『思ってないくせにww マジウチ焦るー。』
やっこ 『先生あやめにもう会ったと?? オメデトウって言ってやりーよ!』
ハイジ 『あ・・・うん。 まぁ電話で言いたいことは言ったしな。』
やっこ 『は!?電話だけ!? あふぉやないと!! 直接会って言ってやりーよ!
マジあやめの気持ちなんて全然分かってないよねー。』
リオ 『それー。 さっさと行かんけあやめもう帰ったけんー!? マジハイジあふぉ。』
あふぉはお前らだろうが。 分かってないのはお前らの方だっての・・・。
もし俺がノコノコあやめんとこに行って、
面と向って「ありがとう」とか言われてみろよ?
生徒の前なのにマジ泣きするだろうが!!
あやめなんかに・・・あんな馬鹿なやつに泣かされるわけにはいかねぇんだよ!!
どんだけ居残りして補習してもろくに点数取らないし
何度注意しても塾でガム食うのやめないし
何べん叱っても俺を呼び捨てにして「短足ハイジwww」とかって小馬鹿にしてくるようなやつに
最後の最後で「ありがとう」とか言われたら泣くに決まってんだろうが!!
だから会いたくないんだよこんにゃろんkさうrんヴぃあえるばいyvなおいうヴゃえ・・・・・・
「受かったのは先生のおかげやね。」
その一言が聴きたいがために一年頑張って来たのに、
塾からあやめがいなくなるくらいならそんな言葉いらないから一年前に戻してほしい。
涙目で日記を書きながら本気でそう思うダメ講師ハイジだった・・・。