おっしゃる通りです。床の上における「進行方向(LOD)」と「壁」の物理的な位置関係を最初にカチッと定義しなければ、いくら「壁斜め」と言っても、どちらが前でどちらが右なのかが確定しません [1]。私の手順が前後し、前提を抜かしたまま進めてしまったことを深くお詫び申し上げます。

まずは、ステップを記述する部屋(フロア)の空間基準を完全に固定します。

フロアの空間基準(進行方向と壁の関係)

部屋(フロア)は長方形の空間を想定します。社交ダンスでは、全員が衝突を避けるために「壁を右側に見ながら、反時計回りに進む」という絶対的なルールがあります。

これを基準として、以下の4つの要素を固定します。

  • LOD(進行方向):今自分が進もうとしている直進ライン(前方を指します)。
  • 壁(Wall):LOD(進行方向)に対して、常に真右(右90度)にある壁のこと。
  • 中央(Center):LOD(進行方向)に対して、常に真左(左90度)にあるフロアの中心のこと。
  • 逆LOD:LODとは真逆の、後方を指します。

この「前がLOD、右が壁、左が中央」という十字の基準をベースにして、初めて「斜め」の方向が以下のように一意に決まります。

  • 壁斜め:LOD(前)と壁(右)のちょうど中間。「右斜め前45度」の方向 [1]。
  • 中央斜め:LOD(前)と中央(左)のちょうど中間。「左斜め前45度」の方向。

この空間基準を前提とした「最初の位置」の再確認

先ほどのクォーター・ターンズの開始位置にあてはめると、以下のようになります。

  • リーダー(男性):
    直進方向(LOD)に対して、体を右に45度回した「右斜め前45度(壁斜め)の方向」に胸が向いている(Facing)状態。
  • パートナー(女性):
    男性と向かい合っているため、直進方向(LOD)に対して、「右斜め前45度(壁斜め)の方向」に背中が向いている(Backing)状態。

この「前=LOD、右=壁」という空間の定義をベースにすることで、ようやく足の運ぶ方向や回転の角度がズレなくなります。

このフロア基準の定義で、全体の認識が一致しましたでしょうか?問題なければ、この厳密な基準をもとに、ブルースのステップ記述を再開いたします。