数学ガール
本の紹介を。
「数学ガール」という本…シリーズを、みなさん御存知でしょうか。
そもそも理系でなかったり、そもそも数学に興味のない方などには、題名を見ただけでちょっと手が出ないような本かもしれませんが
数学というのは、私達の知らない奥底があって、遥か高いところがあって…ということを思い知らされます。
それは、新しく買った本から見つけたことと、なんら変わりはありません。
あとは、どれだけのめり込めるか、という部分です。
作者の結城先生には大変申し訳ありませんが、私はこの本の数学の内容なんてどうでもいいのです。というと怒られるかもしれませんね。
「数学で物語を作る」というのは、とても大変だと思います。それを体現しただけで、ある種の数学の進歩だと言えると思います。
それだけ数学がメジャーになったということにもなるでしょう。
私がこの本が好きな理由はいくつかあって
まず数学。おもしろい部分だけを扱うわけにはどうしてもいかない。それをできるだけコミカルに、さらに厳密に。この手腕はすごい。
とはいえ厳密にとは言っても、そのすべてが記されているというわけではありません。
読者自身の様々な方向からのアタックがあってこそ、その人にとっての「数学ガール」の価値だと思います。
さて、どの本を読んでいてもそうですが、本の内容を「丸呑み」にしてはいけません。この本はできるだけそのようなことを「やってくれている」わけですが、本来は自分が主人公や女性陣の立場になって、考えたいわけです。
また、どうしても1冊の本に数学のすべてをまとめる、というわけにはいきません。
こんなに長い数学の歴史を、たかが1冊の本にまとめようなどとは無理な話。
しかし、「これが最短だ」ではおもしろくない。主人公やテトラちゃんなどの力を借りて、あえて遠回りする。
いや、それは遠回りではなく、言うなれば「人それぞれの最短の道」。
そして、人物関係。
数学から見えてくる人物像なんて…と思うかもしれませんが、私の師はかつてこうおっしゃいました。
「例えば、ここから駅へ行こうとする。どうやって行くか?
歩いていく。自転車で行く。車で行く…でも免許は?バスの時間は?
こういう判断は、すべて数学なんだ」
と。
自分が今しゃべっている内容は、本当に正しいのか。何に基づいて正しいと言っているのか。
これは、数学の考え方にまったく同じです。
定義があり、知っている知識があり、ではどうすれば答えたことになるのか。
もっとも、生活の中に「数学」なんてほとんどありません。これが上記の「内容は…」の本当のところなんですが(数学をやっている身としては本当におもいろい内容なんですが)
数字や文字を扱う場面だけが数学ではない、ということです。
実は私も、この主人公と同じような数学のスタイルでした。
実数が好きで、等式をはさんでごねごね。あるいは、図形の公式を自力で証明したり。
まぁ、それができるうになったのが最近ですから、高校生でできている主人公はすごいです。
もし、本屋さんなどで見かけたら、一度手にとってみてください。
そして、断片的でも良いので読んでみてください。極端な話、わからないとこはしっかり読まなくたっていいです。私だってこのすべてを把握するのは無理ですから。
あ、さらに漫画展開もしていますね。…まぁ個人的には、原文がおもしろいと思うのですが。
漫画版では特に、0.9999…=1の話が印象的でした。もちろん原文でも。
上の数式の話は以前しましたっけ…?まぁしていないならいずれしましょう。数学の不思議のひとつでしょうし。
少々長くなってしまいましたが、私にも心と時間に余裕ができたので、数学ガールを一気読みしている最中です。
現在は5冊発行されています。どれも多少厚い本ですが、機会があったら手に取ってみてください。
秋の夜長と申し上げるにはまだ早い季節ですが、みなさんのお手元にある本のタイトルは何でしょうか?
それでは夜分遅く失礼しました。またお会いしましょう。