単位とかそういうやつ
まずは、方程式を立てるところから考えてみましょう。
1個100円のりんごを1個と、1個60円のみかんを3つ買います。
①全部でいくつでしょう。
②全部でいくらでしょう。
ってのはまぁ遊び半分なんですが、
もちろん、①1+3=4 ②100×1+60×3=280
文字を使うとか、そういう問題の前にですね
「方程式を立てよう!」って問題の時のコツは、「単位」を考えることなんですね。
①の場合、なんだか関係ない「100円」とか「60円」とか、そんなの出てきません。
しかし、②ではどうでしょう。
まず考えなければならないのは、たとえば「60(円)×3(個)」が「180(円)」になることですよね。
かけ算の順序は入れ替えてもよいので、「3個×60円」…これも、「180個」ではなく、「180円」になるんですよね。
これは一応決まりがあって、「かけられる数」と「かける数」というものなんですが。
その、「かけられる数」の単位がそのまま付く、という決まりがあります。
決まりというか…まぁ是非、最後まで読んで判断してください。
で、式を考えるポイントはですね
さらに、イコールをはさんで「単位」が同じ、ということですね。
言ってみれば、①は「個数」に対しての式、②は「値段(円)」についての式、と言ったわけです。
「個+個 = 個」 「円+円 = 円」
というのは当たり前なのですが
この当たり前が、なかなか出来ないんですよねー。
文字を使った方程式、とか、中学校になって途端に難しい><とか思われた方、多いと思うんですけど
まぁ私もそのうちの一人でしたからね…。
私が中学校の内容の方程式を立てられるようになったのは、実は最近なんで…あんまりいばれないんですが…
なにかポイントがあるとすれば、やはり「単位」に注目すること
そして、イコールの両辺は、天秤に乗っけたように等しい、ということです。
この発想だけで8割は解けますね。たぶん。
「距離+距離 = 距離」とか、それと「道のり = 速さ×時間」とかを組み合わせたり
そういうのが方程式を立てる、という段階です。
ではですね。残りの2割はなんですかって話なんですけど
発想力の問われる問題、というのは置いといて、
あれです。「ある2ケタの数の10の位と1の位の数を交換すると…」みたいな、「単位のない」問題ですかね。
まぁこれも、天秤に乗せて同じになるかな?って考えるのがいいんですが
この前、ぼそっと話をしたように、「単位」と「数字」の関係なんですが
2次方程式、というのがあります。便宜上、ある数Aの2乗をA^2と書くことにしますと
A^2+2A+1=0
これが2次方程式ですね。正しくは、1元2次方程式。中学校3年生の内容になりますか。
これを解け、って言われたら、まぁわかる人はわかるでしょうけど、A=-1ですね。
?って方は、実際代入して=0になるか、それか教科書を見直すか友達に聞くかしてください。
ではこれを、「単位ありきの式」として見てみましょう。
たとえば…そうですね。
ある数Aの単位を、メートルにしてみましょう。つまり、A (メートル)について考えてみます。
すると、A^2とはAメートル×Aメートルなので、A^2 (平方メートル)をあらわすことになりますね。
さて、ここで問題が。
Aメートル、というのは、長さのことでした。
そして今、Aメートル×Aメートル=A^2平方メートルなのですが
これは面積を表します。
A^2 + 2A + 1 = 0
あれ、式の中に、「面積+長さ」という、わけのわからないものが…????
これじゃあ計算できませんね。じゃあこの式はダメってことにしますか。
ー完ー
…ってわけにはいかない、ってのはもうお分かりでしょうか。
この方程式には、ちゃんと答えがある、と上で書きましたもんね。
とりあえず、A=-1ですから、負の数ですよ、ってのは置いといて下さい。
今回の問題は、「面積+長さ…??」ってことにしぼります。
実はこの議論は、もう数百年前に起きていました。
こんな方程式おかしいよ!だから2次方程式なんて無理なんだよ!!という人も多くいたそうです。
だって、面積と長さとか足せないですもんね。
しかし、ある人は考えました。ごめんなさい、ちょっと誰だか忘れましたが、有名な方です。
A^2(メートル)という長さがあるではないか!
確かに!
単位のかけ算に気を取られて、たとえば、2^2=4ですし、3^2=9…4メートルも9メートルも、実際に存在しますもんね。
ちょっと数学的な話になりますと、今ではこれは「写像」という考え方で説明ができます。
よく知っている「関数」とか、以前の「操作」、「対応」というのと一緒だと思ってもらえればいいんですが。
あ、ざっくり読み飛ばしてもらっても構いません。
メートル×メートル=平方メートル、というのは、1次元から2次元への写像
…この場合は、「関数」を思い出してください。xy平面にグラフを描きましょう、って感じですかね。…(1)
一方、
Aメートルに対して、A^2「メートル」を考えたのは、1次元から1次元への写像を考えた、という風になります。
…これは、数直線の上で「1,2,3,…」と考える、ということに似ています。…(2)
一般に、
1次元、というのは「線」
2次元、というのは「平面」 ←画面の中、というのはこっちです。
3次元、というのは「立体」 ←人間はここにいる、と言われていますね。
わかりやすく「単位」を設定しましたが、もちろんこれは単位などいらず、普通の「数字」でも通じるところです。
で、このような話をスキップしていって、中3では2次方程式をやると。そういうことです。
わかりやすさ、現実味を帯びている、と言えば、(1)のほうが人気でしょうね。
ですが、(2)でA^2メートルって考えても、別におかしいことは言ってませんよね。
この(2)を考えたことによって、2次方程式は解けるようになったわけです!めでたしめでたし。
ちなみに、「おかしいことは言っていない」ということと、「数直線がひける」ってことは、実は同じことなんです。
これを詳しく言うのは難しいので書きませんが…
ま、普通のことですからね。
あれなんですよ。「普通のこと」ほど、証明は難しいんですよ…。。
まぁそれはいいとして
とにかく、A^2 + 2A + 1 = 0は、「単位で考える」と多少ややこしいですけど
…だって、単位を考えだしたらそれこそ、「マイナス1メートルなんてないよ!」って話にもなりますもんね。
単位を考えなかった場合、答えはポンと見つかるわけで。
私達は普通の数、言わば、「A^2という数字って、確かにあるよね」と、暗黙のうちに理解しているわけです。
うわー実数の連続性とかの話をとてもしたい…のですが…まぁいいか。興味があったら調べるか、聞いてもらっても構いません。
ちなみに、上に書いたことも、数学的に見たら全然厳密ではありません。
ですが、わかりやすさを重視していったらこんな感じに…まぁわかりにくいですけどね。。。
気になる方は、ところどころに「実数」という言葉を補いながら見るといいかもしれません。たぶん。
あと、「単位と数字の世界がつながる不思議」って話でしたね。
今、上で見てきたとおり、「単位」と「数字」の関係は、どうやら何かしらあるようですね。
以下では、それについて見ていきましょう。
まずはじめに登場するのが数字。例えば、「3」という数字について考えると
これは、ただの「さん」です。3個の3、でも、3メートルの3でもなく、ただの「さん」です。
ではもうふたつ、「4」「7」という数字を考えてみます。これも。ただの「よん」と「なな」です。
そして私達が知っているとおり、3+4=7、というわけなんですが
「3」に関する計算って、これだけじゃなくて、例えば3×8だったり、3÷3×5だったり、いろいろなんですが
それって、全部「さん」に関する知識ですよね。
でも実際問題として考えてみると、
確かに、3個+4個=7個、だったりしますよね。
そして、この「3個」の「3」は、まぎれもなく、数字の「さん」の性質を全部持っていそうです。
数学は哲学、とよく言われますが、きっとこういうところなんでしょうね…。
今まで何気なく「3個と4個合わせたら7個でしょ」って言ってきた、その「3」は一体なんでしょう?
それは、数字の世界における「さん」の性質を満たすような数を、そのまま借りている、と言ってもいいと思います。
これは数字だけではなく、例えば図形にも見えます。
「点」とか「線」って、まぁ鉛筆とか定規で書きますよね。
あれ、実はウソ…って、知ってる方もいるでしょうけど
「線」というのは、「面積を持たない…」というのがもともとの決まりです。ユークリッド原論に書いてありますから、これは紀元前からの決まりなんです。
でも、エンピツで書いている以上、「線にも太さができてしまう」。
言ってみれば、「線を描いているつもりなのに、面積ができてしまう」。
これでは「線」は描けませんよね。
じゃあどうすれば描けるの??とか
描いてみてくださいよーとか、言われたとしましょう。
答えは、「描けない」です。
なんか、意地悪な小学生とかが言いそうですよね。「線って描けないんだぜ~」みたいなね。
まぁそれは事実なんですが。
ポイントは、「私達が3次元の世界にいるから」なんですけど
もっと言えば、「メートルという単位を持つ、3次元の世界にいるから」と言えばいいんでしょうか。ちょっと足りてないですかね。
言ってしまえば、この世界にいる以上、この世界のこと以外は描いて考えられない、ということになります。
1次元…線は描けませんし
2次元…絵を描いても、エンピツの黒鉛の厚さがありますから、本当は3次元ですし。
パソコンの画面だって、厳密に言えば3次元ですもんね。
化学的な話だと、原子が3次元なんでね。やっぱそれから構成されるこの世界も3次元なんですね。
そうかー、じゃあ、数学も本当は3次元を考えていることになってるのかー
っと、それは違います。
数学で考える2次元は、あくまで本当の「2次元」なんです。ちょっと奇妙な感じもするかもしれませんが。
「厚さとか長さとか、そういうものが全くない」というのが、「さん」という話とつながります。
やはりこれは、「単位のない世界」のことなので
実質「面積をもたない」、つまり、本当の意味での「線」を考えることができるわけです。
実際、そこから本当の意味の「面積」とか求まるでしょう?
えー、じゃあ数学とか役にたたないじゃん。だって現実とは違うこと考えてるんでしょ?
ってのも違います。
確かに、私達の住む世界では、とうてい本当の「面積」が描けるわけではない、というのを書いてきましたが
え?じゃあその求めた面積は、本当に正しくないの?って聞かれれば、それは本当に正しいことなんです。
線なら長さ、立体なら体積、といったものがキチンと求まりますよね。
そしてそれが、この現実でもしっかり利用されている。
利用されている場面は、みなさんの身の回りのほとんどです。
この世界には、少なくとも「単位」があって、「数字」だけの世界は存在しない。
しかし、「数字だけの世界」を考えることによって、私達の「単位のある世界」に、少なくとも役割を果たす。
これが数学の利用価値のひとつである、と思います。面倒な「単位」にとらわれず計算できたりね。
数学を勉強する意味でもありますし、おもしろい部分でもありますし。
で、最後に答えなければならないのは、
単位と数字って、なんでつながるの?という疑問に対しては
ま、書いてある通り、「不思議だね~」って答えしか返せませんね。
ですが、なんだよじゃあ意味ないじゃん、ではなく
算数や数学をやるときには、
「3個」と「さん」に見てきたように、「不思議とつながる」の「つながる」の部分が、大事なことなんですね。
ということで、おもしろい部分であると同時に、認めなければならない「不思議」と言えるわけです。
ですが、「これは不思議なことなんだよー」って、先生は教えないじゃないですか。
それは、先生が知らないからです。それかあえて教えないか。
ちょっとニヤッと思った人は、上に書いたようなことを今度先生に聞いてみてくださいね。
「先生、線を描いてみてくださいよー」 → 「えーでも、これじゃ本当の意味の「線」じゃないですよねー^^」
みたいなね。
こうして、全国の先生方が困ることを私は祈っています (おい
たとえば、先生でなくとも、「それは不思議なことなんだよー」とか…百歩譲って、「しかたないんだよ、描けないんだから」って返してくれる人はすごいと思いますね。
「不思議とかwww描けないとか日和ってんじゃねぇよwwwwwww」じゃないんですよホントに!
真面目に「不思議」なんです。「仕方ない」んです。
改めて、哲学ですよね…。。。