池にいるニジマスの数を推定する標本調査の問題。これを「中学生の解答」「高校生の解答」「大学生の解答」の3通りで記述せよ。

昔から思っている事なんですけど、なぜこれを投稿したかというと
【中学生の解答】
池にx匹のニジマスがいたとすると80:x=12:60よりx=400という解答が一般的だと思いますが、これって単なる比の考え方で、標本調査の考え方と関係ないですよね?本来の統計の手法とは違うにも関わらず、世間ではこれが入試問題になったりして、「標本調査って単なる比の問題なんだ」と生徒が誤解してしまわないかと思ってしまいます。

文科省さんが近年統計推しなので昔の高校の内容とはかなり変わっていますね。 

【高校生の解答】 
標本比率RはR=12/60=0.2,標本の大きさnはn=60より1.96√(R(1-R)/n)=1.96√((0.2×0.8)/60)≒0.10 
よって信頼度95%の信頼区間は母比率をpとすると
 0.2-0.1≦p≦0.2+0.1⇔0.1≦p≦0.3 
つまりこの池には印のついたニジマスの割合は0.1から0.3と推定できる。よってこの池にいるニジマスの数は80÷0.1=80080÷0.3≒267より267匹から800匹と推定できる。(標本の大きさが60と小さいから、ブレが大きいですね) 

 【大学生の解答】
 池にいる印のついたニジマスの割合をp(母比率がp)とする。n匹魚を釣った時、印のついたニジマスがX匹いたとすると、Xは二項分布B(n,p)に従う。

二項分布の期待値E(X)=np,分散V(X)=np(1-p)と中心極限定理よりこれは正規分布(np,np(1-p))に近似できる。
これを標準化した
Z=(X-np)/(√(np(1-p)))…(①)
は標準正規分布N(0,1)に従う。

ここで(①)の右辺を分母分子をnで割ると
Z=(X/n-p)/(√(p(1-p)/n))…(②)

信頼度95%の信頼区間は正規分布表から
-1.96≦Z≦1.96
この式にR=X/nとおいて②を代入すると
-1.96≦(R-p)/(√(p(1-p)/n))≦1.96
⇔R-1.96·√(p(1-p)/n)≦p≦R+1.96·√(p(1-p)/n)

ここでnが十分大きい時R=X/nは母比率pに近づくことこら最右辺と最左辺のpをRに置き換えて
 R-1.96·√(R(1-R)/n)≦p≦R+1.96·√(R(1-R)/n) 
(以下【高校生の解答】と同じ)