ある一つの悪い予感が私の頭をよぎった。


とりあえず、再度、私が電話掛けてみる。


私「もしもし、○○大学の今回の大会参加者のものですが・・・、

えっと、今、関大の高槻キャンパスに来ているんですが、

今日の会場って高槻キャンパスでよろしいんです・・・よね?」


責任者「あ、今高槻キャンパスに来てるんですか?ええと、事前に、」

おっちゃん「キャンパスか?あこにな、千里キャンパスっちゅうもんあるで!」


おっちゃん横から入ってくんなや!



責任者「あの、いいですか?」

おっちゃん「キャンパスもひとつあんねん、こっから千里山の方までいかなあかん」


やばいお・・・・両耳からそれぞれの声が入ってくるお・・・

責任者の人とおっちゃんとのステレオになってるお・・・


私「えっと、すいません、どういうことですか?」


責任者「前に会場の変更があって。

事前にドロー(試合の組み合わせを記した紙)を取りに来た人に、

試合会場の訂正の紙をお渡ししてるんですよ。」


ええ!?なんですと!?

つまり・・・うちらは会場を思いっきり間違えていると!?


その時点で、大体9時40分ほどだった。

試合開始は10時。10時15分までに着かないと棄権になる決まりである。



私「やっばいよ、会場変わってただって!」


Y氏「はあああ!?なんやねんそれぇ!知らんし!」


Y氏、昨日からかなりのやる気だったため、お怒りモードである。


どのくらいやる気があったかというと、昨日のラリーで、あまりのY氏のボールのスピードに、ラリー相手の私は殆ど取れなかったぐらい。

そのラリーの後、「Y、凄いな!ボール速すぎて私取れなかったし。」と言ったら、「フフ。」と不敵な笑みを浮かべていたぐらいである。



守衛のおっちゃんに、千里までの行き方を教えてもらい、私たちは旅立った。

しかし、どうにも千里まで時間内に着けそうにない。


部長である、かめ先輩に、Y氏がケータイで伝える。


Y氏「はい・・・はい・・・、あ、今、千里に向ってます、ん、でもちょっと時間内に着けないかなって・・・。

はい、私はもう諦めかけてるんですけど、スズキは凄いやる気で、


私「いやいやいや、嘘こくなww 私も諦めかけてるよ。」

いきなりY氏、ケータイを私の頬に突き刺してきた。


私「痛って!なに!!?なんなの!?」


Y氏「代わってって。」


なにその暴力的な代わり方。


私「はい、」


先輩「ごめんなさい・・・・ドローの渡し方に手違いがあって・・・・。

部長である私の全責任です。ごめんなさい。」


私「いやいやいや・・・そ、そんな、いいですって。」


先輩「ううん、よくない。


私「あ・・・はい。」


先輩「本当に・・・うん、ごめんね、私の判断が甘かったんです、・・・・うん。」


私「はい・・・えっと、う、うちらも大丈夫ですから、はい・・・今から高槻向って、帰ります。」


先ほどからあまりの動揺にドモリまくりの私。今日は動揺しすぎてドモりまくった。


私「かめ先輩・・・かなりヘコんでたっぽいよ・・・。なんか、泣いてたかも・・・。」


Y氏「うちら三回生になって、こんなことになったらホンマやばいよな。

こんな風になったら、スズキは絶対泣くで。


いや、なにその決めつけ。


Y氏「で、私は泣かんけど、多分、死ぬ。


なにそのラストサムライ。



そのあとはY氏とせっかくきたのだからと、高槻周辺をブラブラして、ワッフルを食べたり、ドーナツ買ったり、意外に高槻を満喫してました。