こんにちは!
今回も問題を解きましょう!
問題はこちらです。
(問)
惑星を質量mの質点、太陽は動かないものと
考えて原点に置かれた質量Mの質点とみなす
と、惑星の位置について次の式を満たす。
mr"=-GMmr/r³
ただしここでr(t)は(惑星の)位置ベクトルで
ある。ここで惑星の運動はx-y平面に限られ
ているものとする。
(1)
x=r*cosΦ、y=r*sinΦとしたときに、運動
方程式をrとΦに関する2つの微分方程式とし
て表せ。
(2)
1で求めた式から、原点周りの角運動量が保
存されることを示せ。
(3)
保存する角運動量の大きさを定数とおいて、
力学的エネルギー保存則に対応する式をΦを
使わずに示せ。
量が多くて、計算も多そうですが
基本的な考え方が多いです!
(1)の解
極座標を使うことは問題からも
わかるので、ベクトル表記すると、
m(r"-rΦ'²)=-GMmr/r³ (er方向)
m*1/r*d/dt*(r²Φ')=0 (eΦ方向)
式の導出が気になる人は
(大学物理④ 極座標の運動方程式)
を見てください。
(2)の解
eΦ方向の式から、右辺が0より、
r²Φ'=(一定)
|L|/2m=r²/2*|dΦ/dt|=r²Φ'/2
(面積速度一定の法則です)
すなわち
|L|=一定(Lは角運動量)
原点周りの角運動量が保存される
⇔dL/dt=0
これが示されたので証明完了
(3)の解
2より、h(定数)を用いて、
r²Φ'=h(一定)
とおきます。
m(r"-rΦ'²)=-GMmr/r³ (er方向)
に、
Φ'=h/r²
を代入して、スカラー表記に直して、
m(r"-(h²/r³))=-GMm/r²
mr"-mh²/r³=-GMm/r²
すべてtについて積分しましょう。
1個ずつしましょう。
積分については別記事を書きます。
∫m*dr/dt*d²r/dt²*dt
=∫m*dr/dt*1/2*(dr/dt)²*dt
=1/2*m*(dr/dt)²
∫mh²/r³*dr/dt*dt
=1/2*m*h²/r²
∫GMm/r²*dr/dt*dt
=-GMm/r
ここで積分定数をU(r)とすると、
1/2*m*(dr/dt)²+1/2*m*h²/r²-GMm/r
=U(r)
よって証明完了。
どうでしょう?
証明をするともっと記述が必要ですね。
次回も頑張りましょう。